2016-09-26

壁画の公開も!『キトラ古墳壁画体験館 四神の館』@明日香村

壁画の公開も!『キトラ古墳壁画体験館 四神の館』@明日香村

明日香村の「キトラ古墳」の極彩色壁画を保存・管理するための施設『キトラ古墳壁画体験館 四神の館(しじんのやかた)』がオープン。壁画の実物も特別公開され、間近でじっくりと見学できました(年4回公開予定)。4面のマルチスクリーンで壁画の100倍の拡大図を見たり、復元された墳丘を眺めたり。とても楽しい施設になっています。


学んで遊べる「体験型施設」です

明日香村阿部山の「キトラ古墳」(7世紀末~8世紀初)の、極彩色壁画を保存・管理するための施設『キトラ古墳壁画体験館 四神の館(しじんのやかた)』が、2016年9月24日にオープンしました。

この施設を中心に、キトラ古墳の墳丘も復元され、周囲一帯が「国営飛鳥歴史公園キトラ古墳周辺地区」(13.8ha)として新たに整備されました。さまざまな体験プログラムがあったり、のどかな風景の中を散策したりと、いろんな楽しみ方ができるようになりました。


キトラ古墳壁画体験館 四神の館 @明日香村-01

『キトラ古墳壁画体験館 四神の館(しじんのやかた)』の建物。地上部分は、壁画の保管・展示(期間限定)を行う「キトラ古墳壁画保存管理施設」が、地下部分には、石室の原寸大模型や巨大スクリーンの展示、発掘調査の歴史が学べる展示などがあります

キトラ古墳壁画体験館 四神の館 @明日香村-02
丘の上から見下ろしたところ。地上部分に第一駐車場(無料)がありますが、「大型バス6台、乗用車20台」分とそれほど広くありません。特別公開で満車のときなどは、徒歩で約20分ほど離れた「第二駐車場」(乗用車42台)に誘導されます。時間の余裕を見ておくといいでしょう

キトラ古墳壁画体験館 四神の館 @明日香村-03
地下部分(別館)からの眺め。主要な施設を地下に埋めるようにして、なるべく景観を損ねないような配慮が見られます

キトラ古墳壁画体験館 四神の館 @明日香村-14
広めの休憩所やお土産物の販売コーナーもあります。隣接して「体験学習室」があり、海獣葡萄鏡づくり・富本銭づくり・勾玉づくり・古代アクセサリーづくり・ひかる泥団子づくりなどに参加できます(すべて有料)。土日祝には当日の受付で参加できます。また芝生広場で遊べる遊具の無料貸出があったりしますので、お子さん連れでも楽しめるでしょう


キトラ古墳壁画をどアップで見られます

キトラ古墳壁画体験館 四神の館 @明日香村-04
本館の地下1階部分にオープンした『キトラ古墳壁画体験館 四神の館』は、キトラ古墳に関してさまざまに学べる体感型の施設です。キトラ古墳の実物大の石室模型があったり、4面の大型スクリーンには最大倍率100倍(!)で壁画を映し出したり、調査・保存の資料や映像が見られたりします。入館料なども不要で、写真撮影も可能なのもうれしいですね!

キトラ古墳壁画体験館 四神の館 @明日香村-05
キトラ古墳の石室を実物大で再現したもの。壁画や天井画も再現されています。間近で見ると、かなり狭いことが実感できます。埋葬されるかたは別に気にならないでしょうが、壁画を剥ぎ取る作業をしていた人たちは大変だったでしょうね。漆喰がどんな手触りなのかを体感できる仕掛けもありました

キトラ古墳壁画体験館 四神の館 @明日香村-06
石室の実物大模型を逆側から見たところ。この本物が、隣接する丘の中に埋まっているかと思うと感動的です!

キトラ古墳壁画体験館 四神の館 @明日香村-07
館内には、高松塚古墳壁画との比較など、さまざまな展示があり、大人からお子さんまで楽しめます。これは四神(玄武・白虎・朱雀・青龍)の記念スタンプが押せるスペース。ちょっとした記念になります

キトラ古墳壁画体験館 四神の館 @明日香村-08
施設の中央には、キトラ古墳壁画の細密な映像が楽しめる四面のマルチビジョンに囲まれたスペースがあります。天井にはキトラ古墳に描かれた「天文図」が輝き、真ん中に立つと迫力があります!

キトラ古墳壁画体験館 四神の館 @明日香村-09
マルチビジョンに映し出される映像は、刻々と変わっていきます。これはキトラ古墳石室の南壁に描かれていた「朱雀」のアップ。この時点で漆喰の質感まではっきりと見て取れます。しかし、これはまだマックスではありません。最大の100倍まで拡大されると、さらにさらに詳細に見られます!肉眼で見るよりもリアルです

キトラ古墳壁画体験館 四神の館 @明日香村-10
キトラ古墳の石室西壁に描かれた「白虎」のアップ。これで倍率58倍ほど。漆喰の割れ目や汚れはもちろん、筆の塗り跡まで観察できます!考古学的なだけではなく、絵画としても鑑賞できそうですね。本当に迫力があります

キトラ古墳壁画体験館 四神の館 @明日香村-11
キトラ古墳の発掘や調査研究に関するゾーンも。壁画取り外しの際の映像が見られたり、実際に使用された道具が展示されていたりします。また、シアタールームでも「飛鳥の歴史的風土の保全」「発見!キトラ古墳」「渡来人がもたらした飛鳥文化」という3本の映像が見られます。休憩がてらご覧ください


壁画の特別公開は年4回。必見です!

地上部分にある「キトラ古墳壁画保存管理施設」では、壁画の保管や、期間限定での展示などが行われます。

施設の開館にあわせて、2016年9月24日~10月23日の期間中、天井に描かれた「天文図」、南壁の「朱雀」、西壁の「白虎」の3面の壁画が特別公開されています。私たちも事前申し込みで当選して、(ガラス越しですが)間近で拝見してきましたが、壁画との距離が意外と近く感動的でした!

いずれの壁画も修理が済んだばかりですので、汚れが目立って悲惨な状態だったころよりは、格段にくっきりとしています。天文図の星々の輝きなどもはっきりと見えました。

キトラ古墳壁画の特別公開は、年4回の期間限定で公開される予定です。公式サイト「キトラ古墳壁画の公開」でチェックしてください。また、同時期に「国宝高松塚古墳壁画修理作業室の公開」も行われます。ぜひ合わせて申し込んでみるといいでしょう。


キトラ古墳壁画体験館 四神の館 @明日香村-12

「キトラ古墳壁画保存管理施設」での特別公開の受付。平日でしたがたくさんのかたがいらっしゃってました。壁画の見学は事前申込制(こちらから)ですが、空きがあれば当日でも参加できます。意外とキャンセルなども発生しているようですので、気軽に聞いてみるといいでしょう

キトラ古墳壁画体験館 四神の館 @明日香村-13
壁画保管室前のロビー。この扉の向こう側は温度と湿度が一定に保たれていて、キトラ古墳壁画が保管されています。大きな展示ケースとのぞき窓があり、ガラス越しですが比較的近い位置から壁画を観察できます。副葬品も展示されていて楽しかったです!


復元された墳丘も観察できます

キトラ古墳壁画体験館 四神の館 @明日香村-15
『キトラ古墳壁画体験館 四神の館』は、もちろん本物のキトラ古墳に隣接して建てられています。外へ出てすぐには、キトラ古墳の復元された墳丘を見ることができます。二段築成の円墳で、上段は直径9.4m、下段は直径13.8mで、UFOのような形です。この下には壁画を剥ぎ取った石室が埋まっています。被葬者の人骨なども出土しており、被葬者は50~60歳代の男性ひとりと判明しています

キトラ古墳壁画体験館 四神の館 @明日香村-17
また、キトラ古墳の前には「乾拓板(かんたくばん)」が設置されています。紙を上において、濃い鉛筆でなぞると下の絵柄が写し取れるというもの。四神や天文図、十二神将の一部などがあります

キトラ古墳壁画体験館 四神の館 @明日香村-18
乾拓板がずらりと並びます。いい記念になりますね!紙や鉛筆は施設内の売店でも販売しているそうです

キトラ古墳壁画体験館 四神の館 @明日香村-19
本館脇の丘の遊歩道を登ると、墳丘に近い位置から見下ろすこともできます。身分の高い人のお墓ですが、7世紀末~8世紀初ごろと遅い時期に作られた古墳(終末期古墳)のため、かなり小さいです

キトラ古墳壁画体験館 四神の館 @明日香村-20
展望台からの眺め。飛鳥ののどかな風景が一望できます


「史跡 檜隈寺跡」まで散策してください

キトラ古墳を含む一帯は「国営飛鳥歴史公園キトラ古墳周辺地区」として整備されました。北の端にあたる「史跡 檜隈寺跡」までのどかな風景の中を散策できます。古代の住居を復元したもの、飛鳥らしい藁積みなどが見られ、道ばたに鮮やかな赤いヒガンバナが咲き誇っていて、見事な眺めでした!

また、このエリアにある「キトラのたんぼ」「農体験小屋」「五穀の畑」などを使っての農体験、「体験工房」では古代ガラスづくり体験(毎月第1・第3日曜日。有料)などが行われます。ぜひ「国営飛鳥歴史公園」の情報をチェックしてみてください!


キトラ古墳壁画体験館 四神の館 @明日香村-21

キトラ古墳壁画体験館 四神の館 @明日香村-22

キトラ古墳壁画体験館 四神の館 @明日香村-23

キトラ古墳壁画体験館 四神の館 @明日香村-24

キトラ古墳壁画体験館 四神の館 @明日香村-25

キトラ古墳壁画体験館 四神の館 @明日香村-27
北の端まで歩くと「檜隈寺跡前休憩案内所」と第二駐車場があります。そのすぐ隣は、古代の渡来系氏族である東漢氏(やまとのあやうじ)の氏寺があった「史跡 檜隈寺跡(ひのくまでらあと)」となります。現在は「於美阿志(おみあし)神社」がこの地に祀られています。「キトラ古墳の被葬者は東漢氏の者ではないか」という説もあります

キトラ古墳壁画体験館 四神の館 @明日香村-28
本殿の脇には、平安時代に建てられた「石塔婆」(重文)があります。また、この地は第28代・宣化天皇が即位した「檜隈廬入野宮」(ひのくまのいおりののみや)があった場所とされており、境内には「宣化天皇檜隈廬入野宮趾」の石碑が立っています。いろんな歴史が積み重なっていることを実感できる場所です



■キトラ古墳壁画体験館 四神の館

HP: http://asukamura.com/?page_id=9221
住所: 奈良県高市郡明日香村阿部山67
電話: 0744-54-5105
休館日: 年末年始(12月29日~1月3日)
開館時間: 9:30 - 17:00(12月~2月は16:30閉館)
駐車場: 無料
アクセス: 近鉄「壺阪山駅」から徒歩15分ほど(近鉄「飛鳥駅」からバスが発着)


■参考にさせていただきました

キトラ古墳│国営飛鳥歴史公園
キトラ古墳壁画の公開│文化庁
国宝高松塚古墳壁画修理作業室の公開│文化庁


■関連する記事








" width="480" numposts="5" colorscheme="light">


  • Twitterでフォローする
  • Facebookページを見る
  • Instagramを見る
  • ブログ記事の一覧を見る







メニューを表示
ページトップへ