2009-02-01

文化財多数!南朝の皇居『吉水神社』@吉野

吉水神社@吉野

吉野へ「吉野桜燈火(よしのはなとうか)」を見に行った際に、時間があったため、これまで行ったことが無かった『吉水神社』にお参りしてきました。

それほど規模の大きな神社ではありませんが、さすがは後醍醐天皇の皇居だったほどの由緒正しい神社です。オールスターの縁の品が展示されていて、名前だけで気圧されるほどの迫力でした!


「一目千本」が一望できるスポット

『吉水神社』は、7世紀頃に役行者が創建したと伝えられる、金峯山寺の僧坊「吉水院(きっすいいん)」が元になった神社です。南北朝時代に南朝「後醍醐天皇」が行宮したことで知られており、その他にも、豊臣秀吉・源義経・静御前などとの縁が深く、多数の遺物が所蔵されています。

金峯山寺からも近い位置にあり、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の構成要素ともなっている神社です。吉野山の主要道路から程近くにあるのですが、少しだけ奥まった場所にあるため、意外と目立たないですね。

神社前の急坂を上ると、右手に「一目千本」という桜が一望できる一角がありますので、桜の季節には大混雑になることでしょう。


吉水神社@吉野-01

吉野の『吉水神社』。かなり狭い急坂ですが、関係者の車が上っていきますのでご注意を!

吉水神社@吉野-02
冬の「一目千本」。枯れ木になっているのは、ほぼ全てが「桜」。緑に見えるのが、ほぼ全て「杉」。冬に見ても鼻がムズムズしてくるくらいですが、豊臣秀吉が花見の本陣をここに置いた、由緒正しき花見の名所です

吉水神社@吉野-03
吉水神社の門。門も小さめですし、境内も決して広くはありません

吉水神社@吉野-04
吉水神社の縁起。歴史上の有名人の名前が続々と登場する豪華キャストですね!

吉水神社@吉野-05
吉水神社の「本殿」。中まで入ったりすることはできませんが、しっかりお参りしておきましょう

吉水神社@吉野-06
吉水神社の手水舎。「大阪 岩」と掘りこんである理由は分かりませんが、龍とシダがいい雰囲気ですね。野趣あふれる、とても素敵な手水舎だと思います!

南北朝時代にはここが皇居でした

拝観料(400円)を支払って書院に入ってみると、想像以上に渋い建物でした。過去にはこの書院造りが最先端の建物だったのかもしれませんが、今見てみると、ここが天皇の皇居だったとはとても信じられない気持ちになります。

しかし、登場人物も装飾も、さすがに豪華ですね。太平記や源平の合戦のファンの方には堪らない場所でしょう。


吉水神社@吉野-07

日本住宅建築史上最古と言われる「書院(重文)」。南朝の皇居として使用された時期もあった、歴史ある建物です。何も知らずに見たら「古い日本家屋」に見えますが、歴史の長さが並じゃありませんね

吉水神社@吉野-08
重文の「書院」をお庭側から見たところ。今と昔で時代は違いますが、こんなところに天皇が住まわれていたなんて、ちょっと信じられません

吉水神社@吉野-09
書院の中。奥は源義経と静御前の居間だったスペースで、手前の一畳分が弁慶が控えていた場所。こんな山中に兄の追っ手から身を隠した義経も大変だけど、大きな体でこんな狭い場所に詰めていた弁慶も大変です

吉水神社@吉野-10
とてもいい佇まいの建物です。廊下部分も畳敷きで、障子を開けると舞台造りのような高台になってます。足元が崩れないものかとヒヤヒヤしますね

吉水神社@吉野-11
後醍醐天皇の玉座。内装は華やかですが、こんな山奥に都落ちしてきた気分って、どのようなものだったのでしょうか?

吉水神社@吉野-12
後醍醐天皇の玉座を別アングルから。初期の書院造の形態がそのまま残っているそうです


歴史好きが興奮モノの文化財多数!

先に進むと、様々な文化財の陳列コーナーになります。名前を見かけた有名人の名前だけ列挙していきますが、、、、

後醍醐天皇・豊臣秀吉・源義経・弁慶・静御前・蝉丸法師・狩野永徳・狩野山雪・水戸光圀・佐々助三郎宗清(助さん!)・一休和尚などなど。

きらびやかな文化財の数々、心してご覧下さい!


吉水神社@吉野-13

百人一首で有名な「蝉丸法師」の琵琶。隣は、豊臣秀吉が寄贈したという銅鐸。その隣には、後醍醐天皇ゆかりの羊皮太鼓がありました

吉水神社@吉野-14
源義経の家臣で、義経四天王の一人として挙げられていた「佐藤忠信」の兜などの武具も展示されていました

吉水神社@吉野-15
様々な能面や書物など。色々ありすぎて、頭の中で消化不良を起こしてます(笑)

吉水神社@吉野-16
お馴染み「役行者」さんの像。両脇を固める鬼たちも、悪い顔をしていていいですね!

吉水神社@吉野-17
豊臣秀吉が愛用した2対の金屏風。奥の「竹の図」は桃山時代後期の狩野山雪の作品。手前の「桜の図」は、桃山時代前期の狩野永徳の作品。まさか狩野永徳の作がこんな間近で見られるなんて思いませんでした!

吉水神社@吉野-18
書院のお庭部分。鹿威し(ししおどし)がいい音をたてていました

吉水神社@吉野-19
吉水神社から見た金峯山寺。きっとこの眺めは、今も昔も変わらないのでしょう

吉水神社@吉野-ご朱印
吉水神社のご朱印です。「南朝皇居」の文字がありました



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■吉水神社

HP: http://www.yoshimizu-shrine.com/
住所: 奈良県吉野郡吉野町吉野山
電話: 0746-32-3024
主祭神: 後醍醐天皇、楠木正成、吉水院宗信法印
創建: 7世紀中頃
開門時間: 9:00-17:00
拝観料: 境内無料(書院は400円)
駐車場: 数台分(下千本駐車場の利用が安全です)
アクセス: ロープウェイ「吉野山駅」から徒歩15分






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