2011-02-12

大仏建立の詔の地『紫香楽宮跡(甲賀寺跡)』@滋賀県

大仏建立の詔の地『紫香楽宮跡(甲賀寺跡)』@滋賀県

滋賀県信楽町の『紫香楽宮跡』へ行ってきました。ここが都だったのはほんの数年間のみでしたが、聖武天皇によってこの地で「大仏造立の詔」が発せられ、ひょっとしたら奈良にある大仏さまはここにあったかもしれない・・・という場所なのです。今は何も無い静かなところですが、色んな空想をしてみるのも楽しいですね。


紫香楽宮跡は正確には「甲賀寺跡」です

710年、元明天皇によって「平城京」へ遷都された後、聖武天皇の時代になると、「恭仁宮」→「紫香楽宮」→「難波京」→「平城京」と、不自然な遷都が繰り返されます。滋賀県信楽町にある国史跡『紫香楽宮跡』は、742年に造営を着手したことから始まった都ですが、ほんの数年しか留まらなかったため「幻の都」とまで言われていました。

また、1926年にこの地が国史跡として指定されましたが、2000年には、近くの「宮町遺跡」で紫香楽宮の中心区画が発見されています。このため、現在は紫香楽宮跡にかっこ書きで「甲賀寺跡」と呼ぶ方が正確かもしれません。

新名神高速道路の「信楽IC」から、または「紫香楽宮跡駅」からすぐ近くと、とても行きやすい場所にありますが、この日も訪れる人も少なくひっそりとしていました。


紫香楽宮跡@滋賀県-01

滋賀県信楽町にある国指定史跡『紫香楽宮跡』。聖武天皇が745年に遷都し、この地で毘盧舎那仏(大仏)建立の詔が発せられたことで知られています。この日は連休中でしたが、人気もなくてひっそりとしていました

紫香楽宮跡@滋賀県-02
紫香楽宮跡駅の案内看板。1926年に国史跡「紫香楽宮跡」として指定されましたが、その後の発掘調査で、礎石の遺構が東大寺に似ていたため、「甲賀寺跡」と推測されています。2000年に近くの「宮町遺跡」で紫香楽宮の中心区画が発見されています。また、廃都の後もこの場所に「甲賀宮国分寺」と称する寺院が存在したとか

紫香楽宮跡@滋賀県-03
分かりづらい図ですが、甲賀寺と奈良・東大寺の伽藍配置と似ていることを示しています

紫香楽宮跡@滋賀県-04
ここから車で5分ほどの距離に、紫香楽宮関連遺跡の「遺物展示室」があるそうです。宮町遺跡発掘調査事務所に併設されたもので、見学は無料ですが事前連絡が必要です(0748-83-1919)。興味がある方はぜひどうぞ


金堂跡に盧舎那仏が造立されていました

ほんの数年しか続かなかった紫香楽宮ですが、743年にこの地で「毘盧舎那仏(大仏)建立の詔」が発せられ、あの大僧正・行基の協力の下で甲賀寺が造営され、翌年には大仏の骨組みまで作っていたという記録もあるのだそうです。

結局、その後に紫香楽宮で火事などが相次いだため、ここで完成することはありませんでしたが(奈良・東大寺に場所を移して作られました)、当初は甲賀寺の金堂が大仏殿にあたるものとなっていたのです。

今は小さなお社しかありませんが、ここに巨大な盧舎那仏が作られていて、ちょっとした運命のいたずらがあれば、ここに大仏さまがおわした可能性があるのですから、不思議なものですね。

しかし、現在は礎石と石碑が残るだけで、見ていてあまり面白い場所では無くなっています。寂しい感じもしますが、ぜひ未完に終わった大仏さまのお姿を想像しながら、歴史ロマンに浸ってみてください。


紫香楽宮跡@滋賀県-05

石段を上がると甲賀寺跡へ。周りには民家やアパートもありますが、かなり辺鄙なところですので、ひっそりと静まり返っていました

紫香楽宮跡@滋賀県-06
石段を上がると現れる「中門跡」の碑。基本的に、金堂跡に小さなお社がある以外は、礎石と石碑しかありません

紫香楽宮跡@滋賀県-07
中門の説明書き。金堂・講堂・僧坊・経楼など、それぞれにこのような案内があります

紫香楽宮跡@滋賀県-08
中門跡の先には見える金堂跡。ここが甲賀寺の中心部でしたので、計画は途中で頓挫しましたが、当初はここに巨大な盧舎那仏が作られていたことになります(骨組みくらいまでは作ったようです)。そう考えると不思議なものですね

紫香楽宮跡@滋賀県-09
甲賀寺金堂跡に建てられたお社の様子。金堂は、当時は正面七間・奥行四間の立派なもので、東西には回廊がついていたそうです

紫香楽宮跡@滋賀県-10
「紫香楽宮」と書かれた額も、おそらく信楽焼で作られたものでしょう

紫香楽宮跡@滋賀県-12
甲賀寺の礎石図と復元図。金堂を中心に塔や講堂が配置され、回廊が取り囲んでいたようです

紫香楽宮跡@滋賀県-13
金堂裏手の講堂跡。他もずっとこんな雰囲気でした

紫香楽宮跡@滋賀県-14
僧坊跡

紫香楽宮跡@滋賀県-15
経楼跡



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■紫香楽宮跡(甲賀寺跡)

HP: http://www.geocities.jp/tenpyounomiyako/
住所: 滋賀県甲賀市信楽町
電話: 0748-86-8026(甲賀市教育委員会 歴史文化財課)

※信楽町の観光案内はこちら『ほっとする信楽:信楽町観光協会
※紫香楽宮跡については、Wikipediaにも分かりやすく掲載されています










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