2012-04-27

最初の取組はここで。相撲発祥の『相撲神社』@桜井市

最初の取組はここで。相撲発祥の『相撲神社』@桜井市

桜井市にある、相撲発祥の地と伝わる『相撲神社』へお詣りしてきました。小さなお社がたつだけですが、今から約2千年前、当麻蹶速と野見宿禰が戦った場所ですから、それを想像するだけですごいことですね。同じくらいの歴史を持つ古社『大兵主神社』(穴師坐兵主神社)にもお詣りしています。


最初の天覧相撲が行われた場所『相撲神社』

奈良県内には、日本の国技とされる「相撲」発祥にまつわる土地がいくつかあります。日本最初の取り組みとされるのが、今から約2千年前、第十一代・垂仁天皇のころ。現在の葛城市に住んでいた当麻蹶速を相手に、野見宿禰が勝利したというものです。当麻蹴速に関しては、葛城市の『相撲館けはや座』に資料が展示してあります。

そして、この最初の取組が行われたとされる場所が、桜井市にある「大兵主神社」境内地のカタケヤシで、現在は『相撲神社』という小さなお社が建てられています。上記のけはや座とは決して近い距離ではありませんが、相撲関連の土地めぐりとして一緒に回ってみても面白いでしょう。

この相撲神社は、大兵主神社(穴師坐兵主神社)の摂社です。境内には、四隅に木が植わった、どうやらここが土俵に見立ててあるらしい…といった場所があるくらいで、特に見るべきものもありません。しかし、こんな伝説の逸話の現場がこうして分かっているだけでもすごいことですし、何もないからこそ想像が膨らみます。大鵬・柏戸を筆頭に、幕内全力士がお詣りに来たこともあったそうですから、相撲好きな方はどうぞ!


相撲神社@桜井市-01

桜井市大字穴師にある『相撲神社』(または野見宿禰社)。日本の国技である相撲発祥の地に祀られたお社で、大兵主神社(穴師坐兵主神社)の摂社です。桜井のやや奥まった土地にあり、とても静かな場所でした

相撲神社@桜井市-02
相撲神社の鳥居と石碑。「祭神 野見宿禰公」とあります

相撲神社@桜井市-03
相撲神社の境内。「すもう広場」と呼ばれているようです。この場所で、野見宿禰と当麻蹴速によって日本最初の天覧相撲が行われました。4本の柱に囲まれた土俵を模してありますから、まさにこの場所でしょう。この他には、特に目立つものはなく、やや寂しい感じです

相撲神社@桜井市-04
相撲神社にあった説明看板。今から約2千年前、垂仁天皇の時代に大兵主神社神域内小字カタケヤシにおいて、野見宿禰と当麻蹶速の日本最初の相撲が行われました。それに勝利した野見宿禰は、この地に屋敷を賜り、大和朝廷の中心人物として活躍していきました。相撲神社のある場所が、まさにカタケヤシの土地に当たるそうです

相撲神社@桜井市-05
相撲神社の小さなお社。他の何かがあるわけではなく、これだけです

相撲神社@桜井市-06
お社の脇の説明書き。「国技発祥の地 天覧角力開祖 相撲神社」とあります。昭和37年には、当時の日本相撲協会の時津風理事長(元横綱双葉山)、二横綱(大鵬・柏戸)、五大関(琴ヶ浜・北葉山・栃ノ海・佐田ノ山・栃光)など、幕内全力士が参列して大祭が行われたそうです

相撲神社@桜井市-07
境内にあった万葉歌碑。「巻向の 桧原も未だ 雲いねば 小松が末ゆ 淡雪流る」(巻10-2314 柿本人麻呂)。文芸評論家の山本健吉氏の揮毫です。「巻向の桧原の地に、まだ雲もかかっていないのに松の枝先を淡雪が流れるように降っている。」という意味になります

相撲神社-ご朱印
相撲神社を管理している穴師坐兵主神社でいただいたご朱印。「相撲発祥の地」「野見宿禰社」という字体はいいのですが、押印になっているのがちょっと残念な感じです…


■相撲神社

HP: 参考サイト
住所: 桜井市大字穴師
主祭神: 野見宿禰
拝観料: 境内自由

■参考にさせていただきました!

相撲神社
相撲神社|日本のまほろば奥大和総合情報サイト「まほなび」


静かに建つ古社『大兵主神社』(穴師坐兵主神社)

相撲神社の奥には、ここを管理する『大兵主神社(だいひょうずじんじゃ)』(穴師坐兵主神社)があります。神聖な山とされた「弓月岳」に鎮座する古社で、古くは、穴師坐兵主神社・巻向坐若御魂神社・穴師大兵主神社とあったものが、室町時代に合祀されて今の形となったのだそうです。

古代の日本の中心であった巻向の地に祀られた古社ですが、創建年代が「崇神天皇60年」(紀元前です)と伝わっているというのですからすごいですね!相撲神社のご朱印もこちらでいただけますので、ぜひ忘れずにお詣りしておきましょう。


大兵主神社@桜井市-01

相撲神社から奥に続く参道。『大兵主神社(だいひょうずじんじゃ)』に続きます。この鳥居をくぐった左手に駐車スペースがあります

大兵主神社@桜井市-02
大兵主神社の拝殿。説明には、「当社は三社殿にして、古典の伝えるところでは、今から二千年前のご創建にかかり、延喜の制で名神大社に列せられ、祈念・月次・相嘗・新嘗のもろもろの祭りの官幣に預かり、元禄五年には、正一位の宣旨を賜った、最高の社格をもつ大和一の古社といわれています」とありました。創建年代が「崇神天皇60年」というのですからすごいですね!

大兵主神社@桜井市-03
大兵主神社の本殿。御祭神は、右から若御魂神・兵主神・大兵主神の三柱。穴師坐兵主神社、巻向坐若御魂神社、穴師大兵主神社の3社が、室町時代に合祀されたのだそうです衣食住を守護し、風水を司る神さまが祀られています

大兵主神社@桜井市-04
大兵主神社の説明看板

大兵主神社@桜井市-05
相撲神社のご朱印は大兵主神社でいただきます。拝殿に向かって左手には、趣きのある社務所らしき建物がありますが、こちらではなく、一段下の民家が窓口になります



大きな地図で見る


■大兵主神社(穴師坐兵主神社)

HP: 参考サイト(Wikipedia)
住所: 奈良県桜井市穴師1065
電話: 0744-42-6420
主祭神: 若御魂神・兵主神・大兵主神
拝観料: 境内自由
駐車場: 無料駐車場あり
アクセス: JR桜井線「巻向駅」から徒歩約25分

■参考にさせていただきました!

穴師坐兵主神社 - Wikipedia


※実際にお詣りしたのは「2012年4月2日」でした。






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