2015-01-25

縄文から古墳まで!充実の『桜井市立埋蔵文化財センター』

縄文から古墳まで!充実の『桜井市立埋蔵文化財センター』

桜井市内の遺跡から出土した埋蔵文化財の研究と展示などを行う『桜井市立埋蔵文化財センター』。纒向遺跡や三輪山に関連する貴重な遺物も多く、とても興味深い展示内容でした。美しいガラス玉や勾玉などの企画展「魅惑の玉」も拝見してきました。


市立ですが内容充実。さすがです!

桜井市の芝運動公園の一角に建つ『桜井市立埋蔵文化財センター』。桜井市の遺跡から出土した埋蔵文化財の研究と展示などを行っています。

邪馬台国の所在地とも考えられる「纒向(まきむく)遺跡」、卑弥呼の墓とされる「箸墓古墳」、三輪山をご神体とする日本最古の神社「大神神社」など、桜井市は古代文化が息づいている土地です。数えきれないほどの遺跡が存在しており、発掘された遺物だけでも相当な数にのぼります。

桜井市が運営する施設ですから、国立の博物館などと比べると規模は小さいですが、興味深い展示物も多く、本当に楽しかったです。


桜井市立埋蔵文化財センター @桜井市-01

桜井市芝にある『桜井市立埋蔵文化財センター』。定期的に興味深い企画展が開催されています。休館日が「月火(祝日の場合開館)、祝日の翌日」と、やや変則的なのでご注意ください


縄文~藤原京の時代まで、分かりやすく展示

桜井市立埋蔵文化財センター @桜井市-02
桜井市立埋蔵文化財センターの展示スペース。写真撮影も可能です。ここに写っているのが全体の半分くらい。桜井市で出土したさまざまな埋蔵文化財を、時代別・テーマ別に展示しています

桜井市立埋蔵文化財センター @桜井市-03
縄文~弥生時代の土器石器など。基本的に時代ごとにガラスケースに展示されています。この時代からずっと人々が暮らしてきた土地ですから、歴史の長さに目眩がしそうです!

桜井市立埋蔵文化財センター @桜井市-04
弥生時代の展示。芝遺跡、大福遺跡などで、周囲に濠を巡らせた大規模な環濠集落跡が見つかっています。石器や銅製品、木の甲冑「木甲」など、色んなものが見つかっています

桜井市立埋蔵文化財センター @桜井市-05
大福遺跡から見つかった「銅鐸(どうたく)」。どこも欠けたりせず、きれいなまま発見されました。方形周溝墓の長円形の土坑から、鰭(ひれ)を立てて横に寝かせた状態で見つかっています(発見時の様子を復元した模型もあります)

桜井市立埋蔵文化財センター @桜井市-06
古代の鏡たち。手前の「三角縁龍虎鏡」は複製品ですが、ほかは本物。個人的には、モダンさすら感じられるデザインの「内行花文鏡」が好きです!

桜井市立埋蔵文化財センター @桜井市-07
復元された埴輪たち。円筒形から動物を模したものまで多彩です。復元の際にパーツを補われていますが、手前に見える馬の頭部の埴輪は、ほぼ完全な形で見つかったようです

桜井市立埋蔵文化財センター @桜井市-08
古くから祭祀が行なわれてきた三輪山麓(山ノ神遺跡)の出土品や、赤尾崩谷古墳群から出土した「子持勾玉」なども。地元ならではの貴重な展示です

桜井市立埋蔵文化財センター @桜井市-09
桜井市内の遺跡から見つかった装身具あれこれ。どれもきれい!こんなに美しいまま、こんなに豊富に見つかっているんですね!この日、この系統の企画展「魅惑の玉」が開催中でしたが、常設展示スペースにもまだこれだけ置いておけるんですから、すごい厚みだと思います

桜井市立埋蔵文化財センター @桜井市-10
思わず大喜びした「横穴式石室の世界」の展示。桜井市内の古墳の石室が、写真パネルでずらりと紹介されていました。色んなパターンがありますね。桜井市内の34の横穴式石室が写真と図で紹介された冊子「桜井の横穴式石室を訪ねて」(800円)も、受付で購入できます!

桜井市立埋蔵文化財センター @桜井市-11
飛鳥時代の展示。様々な文字が描かれた土器なども展示してあります


纒向遺跡「木製仮面」やリアル人骨も!

桜井市立埋蔵文化財センター @桜井市-12
常設スペースから、個人的に特に気になった展示品など。これは大福遺跡から見つかった人骨です。18~25歳くらいの小柄な女性と考えられるとか。仰向けで足を曲げ(仰臥屈葬)腕も急な角度で折り曲げられています。こんなにはっきりと遺るんですね!ちょっとした衝撃でした

桜井市立埋蔵文化財センター @桜井市-13
邪馬台国の有力な所在地候補である「纒向遺跡」から出土した「木製仮面」。古墳時代前期(3世紀)のもので、もちろん国内最古です。鼻の穴まで完璧ですね。よく遺っていたこと!

桜井市立埋蔵文化財センター @桜井市-14
木製仮面の説明。纒向遺跡の居住エリアの一角、祭祀に用いられたと考えられる土坑から見つかりました。農作業などに使う「鍬(くわ)」から転用されているんですね!

桜井市立埋蔵文化財センター @桜井市-15
小さな靴「靴状土製品」。7世紀のもので、脇本遺跡から出土したそうです。ミニチュア感が可愛いですね!よく見つけましたね(笑)。隣の人の顔が描かれた「人面墨書土器」(8世紀)も味があります


企画展「魅惑の玉」美しさに魅了されます

桜井市立埋蔵文化財センター @桜井市-17
企画展「魅惑の玉」(2014年12月3日~2015年4月19日)が開催中です。私はまったく知りませんでしたが、桜井市の数ヶ所の遺跡から、美しい装身具が大量に見つかっているんですね!

桜井市立埋蔵文化財センター @桜井市-18
翡翠(ひすい)・瑪瑙(めのう)・琥珀(こはく)などの素材ごと、管玉・算盤玉・切子玉・勾玉などの形ごと、色んな分類が見られます

桜井市立埋蔵文化財センター @桜井市-19
圧巻なのが、桜井市「赤尾崩谷1号墳」から出土したアクセサリーの数々を展示したコーナー(マネキンの肩にかかったものは復元品)。2004年、5世紀末の3つの墳墓から1万1000点(!)を超える玉類が出土しています。被葬者は、大王家に重用された朝鮮半島からの渡来人と考えられるとか

桜井市立埋蔵文化財センター @桜井市-20
赤尾崩谷1号墳から出土した玉類の一部。ガラス小玉が連なったものも見事ですが、ペンダントトップにヒスイ製の勾玉を使ったり、すべて琥珀の玉で造られた首飾りなど、バリエーションがすごい!正倉院宝物のガラス製品なども、見るたびにその美しさに感動しますが、さらにその前の時代のものと考えると驚きです!

桜井市立埋蔵文化財センター @桜井市-21
発掘の際、アクセサリーの出土位置を示した図。全身をアクセサリーで飾られていたことが分かります。よほど身分の高い方だったんでしょう。よく盗掘されずに遺っていたと、今さらながら感動しました

桜井市立埋蔵文化財センター @桜井市-23
赤尾崩谷遺跡からは「子持勾玉」も見つかっています。大きな勾玉に小さな小玉がたくさんついたものです。滑石製で、古墳が築造されていた時期よりも後のものになるとか。向かって右手の簡略化されたものは、三輪山周辺や西日本で数多く見つかるそうです

桜井市立埋蔵文化財センター @桜井市-24
玉作りの原石の産地を示した図と、それを加工した過程を示す遺物など。橿原市・曽我遺跡で大規模な玉作遺跡が見つかっていますが、桜井市・上之庄遺跡にも存在しました。勾玉・管玉・臼玉が、素材から整形されていったものが順番に並んでいて、製造過程が分かりやすく展示されていました

桜井市立埋蔵文化財センター @桜井市-26
ガラス小玉の作り方を説明した図。●引き伸ばし法 ●巻き付け技法 ●連珠法 ●鋳造技法など、様々な手法を紹介しています。引き伸ばしてから切断したものだと、中の気泡が伸びるのだとか。それが分かりやすい実物も展示してあります

桜井市立埋蔵文化財センター @桜井市-27
たこ焼きの鉄板のような「ガラス玉鋳型」。飛鳥時代ごろのもので、色んな遺跡から破片が見つかっています。凹みの底一つ一つに小さな穴があいていて、そこに芯棒を立ててガラスを流し込んで鋳造していたとか。色々と考えるものですね


刊行物も充実。「鏡研磨セット」なども

桜井市立埋蔵文化財センター @桜井市-28
桜井市立埋蔵文化財センターのロビーに、無造作に事務用の収納家具が置いてあります。その引き出しを開けてみると、大量の土器や石器が入っていて、本物に自由に触れます

桜井市立埋蔵文化財センター @桜井市-29
渋い刊行物・調査報告書・書籍類もいろいろと販売されています。公式サイト「刊行物」ページから購入できます

桜井市立埋蔵文化財センター @桜井市-30
「鏡研磨セット(@1,500円)」「和同開珎根付」「富本銭根付」(それぞれ@500円)なんてそそるグッズもあります!お値段もお手頃ですし、ちょっと変わったお土産にも使えそうですね



■桜井市立埋蔵文化財センター

HP: http://www.sakurai-maibun.nara.jp/
住所: 奈良県桜井市芝58-2
電話: 0744-42-6005
休館日: 月火(祝日の場合開館)、祝日の翌日
開館時間: 9:00 - 16:30
入館料: 企画展・速報展 200円、特別展 300円(小中学生は半額)
駐車場: 無料(芝運動公園内の駐車場も利用可)
アクセス: JR桜井線「三輪駅」から徒歩10分ほど


●企画展「魅惑の玉」

HP: http://www.sakurai-maibun.nara.jp/tenji/kikaku.html
会期: 2014年12月3日(水)~2015年4月19日(日)
入館料: 高校生以上 200円、小中学生 100円

※2015年2月28日(土)、関連イベントとして「勾玉作り体験」が開催されます(詳細


■参考にさせていただきました

桜井市赤尾の赤尾崩谷古墳群とは! - 近畿地方の古墳巡り!










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