2009-03-16

京都御所近くの札所『行願寺(革堂)』@京都府中京区

行願寺(革堂)@京都

西国三十三所の秘仏ご開帳巡りの京都編の第一弾として、まずは19番札所の『行願寺(革堂)』さんへお邪魔してきました。とっても小さなお寺なんですが、変わった手を持つ秘仏「千手観音立像」の姿が面白かったです!


「革堂(こうどう)」の呼び名の由来は?

行願寺とは、山号を「霊ゆう山(れいゆうざん)」、別名を「革堂(こうどう)」と言います。創建は1004年でしたが、幾度も戦禍や火災に見舞われて所在地を移転。1708年の大火の後に現在の土地へ移ってきました。

開基した行円上人は、仏門に入る前は狩猟を業としていましたが、ある日のこと、身ごもっていた雌鹿を射てしまい、そのお腹から子鹿が誕生する様を見たことから殺生をやめ、仏門に入ったという言い伝えがあります。

そのことから、行円上人は常に鹿の革衣を身につけるようになり、人々から「革上人」と呼ばれたため、行願寺も「革堂」と呼ばれるようになったのだとか。

行願寺では「幽霊絵馬」と呼ばれる絵馬もあり、毎年8月22日-24日までの間だけ公開されます。宝物館は同期間にだけ公開され、行円上人が着ていたとされる鹿皮の衣なども見られるそうです。

行願寺(革堂)@京都-01
行願寺の縁起を記した立て看板。1004年創建、1708年に現在地に移転、現在の本堂は1815年に再建された、などの説明があります


街中にあるひっそり小さなお寺です

西国三十三所の第19番札所となる『行願寺(革堂)』は、京都市役所と京都御所の間ほど、京都の街中にひっそりと立つお寺です。京都の街は、ちょっと角を曲がると、普通にお寺があるようなところですが、革堂もなかなか意外なところにありました。

街並みの中にひっそりと立っていますし、とても小さなお寺ですので、西国三十三所の札所だとは思えないほどでした。


行願寺(革堂)@京都-02

京都市中央区にある『行願寺(革堂)』。普通の街中にポツリとある小さなお寺です。奈良や京都の大き目の観光寺を想像して行くと、拍子抜けするかもしれません

行願寺(革堂)@京都-03
行願寺の門を別角度から。すぐ奥に見えるのがもう本堂ですから、本当にこじんまりとしています


千手さんは、変わった手をしていました!

行願寺の本堂は、1815年に再建されたもので、とてもシンプルで力強い印象があります。木の色合いが落ち着いているため、見ていて安心感がありました。

この日は、秘仏のご本尊「千手観音立像」のご開帳日でしたので、内陣まで入ってお顔を拝見してきたのですが・・・、やや距離があったため、それほどよく見えるワケではありませんでした。

千手さんなんですが、数が少ないタイプ(多分42本でしょう)です。お厨子の中にいらっしゃるので、その手先などはよく見えませんでしたが、腕自体に妙な違和感を感じるのです。最初はまるで「戦車のキャタピラみたいだ」と思ったのですが、よーく見てみると、腕の部分に小さな手の平がいくつも刻んであるんですよね。

これは言葉で説明するのは難しいのですが、通常であれば、腕の先に手の平がついているものですが、この千手さんは、その腕の部分にも隙間なく手の平があり、腕一本にいくつもの手の平が連続して彫られているのです!

実際にそれで千本になるのかは分かりません。しかも、決して見た目に美しい・・・とも言えません。でも、他ではまず見られない面白い表現方法ですね。

行円が発案したものを、1345年の火災の後で再興した像だと考えられているそうです。像高は8尺、年に一度公開されているそうですので、ぜひ見に行ってみてください。


行願寺(革堂)@京都-04

行願寺の「本堂」。1815年に再建されたもので、簡素ながら堂々としたお堂です。本堂もそれほど大きなものではありません

行願寺(革堂)@京都-05
本堂を別角度から。木の質感がいいですね。西国三十三所めぐりの方は多くいらっしゃいますが、京都の市街地とは思えないほど静かな雰囲気でした

行願寺(革堂)@京都-06
線香台にも「革堂」、大提灯にも「革堂観音」の文字が見えます。開基した行円上人が、常に鹿の革衣を着けていたことから「革上人」と呼ばれたため、このお寺も革堂と呼ばれるようになりました

行願寺(革堂)@京都-07
軒下までいい具合に煤けています。千社札はまだ比較的新しいものもあるようです

行願寺(革堂)@京都-08
本堂前には、多数の扁額が。どれも古い歴史がありそうです。小さなお堂ながらも、ギュッと凝縮された感じがあって、とても愛らしいお寺でした

行願寺(革堂)@京都-09
本堂脇にかけられている提灯には、「西国第十九番札所 革堂行願寺」の文字。凛として美しい光景でした


都七福神の「寿老神」もいらっしゃいます

革堂はかなり小さめなお寺で、本堂以外に小さなお堂が3つほどあるだけですから、拝観はそれほど時間は掛かりません。

ぜひ見ておきたいのは、カラフルなのぼりが目印の「寿老神(じゅろうじん)」でしょう。京都の「日本最古 都七福神まいり」の一つで、老子が仙人となった姿を表すのだそうです。人々の難を払う団扇を持っているとされるため、福財・子宝・諸病平癒・長寿の功徳あるのだとか。

仏像自体は、それほどよく見えるワケではありませんが、しっかりと拝んでおくと功徳をいただけるかもしれませんね。


行願寺(革堂)@京都-0

本堂に向かって左手を見たところ。正面と左手に小さなお堂があり、右手は寺務所になっています。これが全てですので、お参りもそれほど時間はかかりません

行願寺(革堂)@京都-10
境内北側にあるお堂と鐘楼。お堂の提灯には「鎮宅霊符神」の文字が見えますが、内部はよく見えず・・・

行願寺(革堂)@京都-11
「日本最古 都七福神」のカラフルなのぼり。行願寺では、中国の老子が天に昇ってなったという仙人「寿老神」を祀っています

行願寺(革堂)@京都-12
都七福神ののぼりの後ろには、七福神さんの石像がいらっしゃいます

行願寺(革堂)@京都-13
この小さなお堂にいらっしゃるのが、都七福神のお一人「寿老神」。薄暗いお堂を覗いてみると、仙人さんらしい仏様がいらっしゃいます


小さいながらも、さすが京都の雰囲気

革堂の中では、寺務所の建物がとてもいい雰囲気でした。屋根の作り方だとか、窓の取り方だとか、本当にちょっとしたことなんですが、どことなく京都らしさが感じられていいんですね。

この日は、さすがに秘仏のご本尊のご開帳期間でしたので、参拝客が引っ切り無しに訪れていましたが、普段はもっと静かなことでしょう。境内の参拝などは無料ですので、ぜひ気軽に立ち寄ってみてください。


行願寺(革堂)@京都-14

行願寺さんの寺務所。煙だしの小屋根が付いていたりと、とても味のある建物でした。「ちょっと住んでみたい」と思うくらい素敵です(笑)

行願寺(革堂)@京都-15
本堂と寺務所の連結部分。丸窓の感じなど、何気ないデザインがいいですね

行願寺(革堂)@京都-16
とても美しい格子細工なんですが、ところどころ破損の跡が見られるのが残念・・・

行願寺(革堂)@京都-17
灯篭と手水舎。小さいながらも、そして京都のど真ん中にありながらも、静かで落ち着けるお寺でした

行願寺(革堂)@京都-18
行願寺の手水舎。門と本堂までは20メートルほどしかありませんが、ちゃんとその間に設置してあります。シンプルで実用的(?)なタイプで、戦前の長屋の水場のようにも見えますね

行願寺(革堂)@京都-19
本堂のすぐ脇には、異様に現代的な鉄筋の建物が。法要などを行うためのもののようでしたが、現在は使われていないようでした。お寺の雰囲気とのミスマッチ感がすごかったですね

行願寺(革堂)@京都-ご朱印
行願寺でいただいたご朱印です。力強い!



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■行願寺(革堂)

HP: http://www.saikoku33.gr.jp/19/index.htm
住所: 京都府京都市中京区寺町通竹屋町上ル行願寺門前町17
電話: 075-211-2770
宗派: 天台宗
本尊: 千手観世音菩薩
創建: 1004年
開基: 行円上人
拝観料: 境内無料
拝観時間: 8:00-16:30
駐車場: なし(近隣の市営駐車場を利用)
アクセス: 京阪電車「神宮丸太町駅」より徒歩10分

※西国三十三所の第19番札所






 【京都御所近くの札所『行願寺(革堂)』@京都府中京区】へのコメント
芝  進  14-01-20 9:52

素晴らしいホームページに感服です。
過日 本尊開帳日に革堂に行き、」堂内に入れずで表からですが拝観しました。 双眼鏡で見るものの暗く、また帳が邪魔で脇手が観られませんでしたが、同行の仲間の一人が そこに変なものが見えると言い出し、見るも判らずで、お札所に行って伺いお尋ねするも、分からない様子でしたが、お隣にいらした高齢の女性が此処の千手様は変わっていて腕に手がいっぱいついているのですよと????千手観音ですから掌が沢山あるのは当然・・・??? 

それから時間を掛けて理解が付いてきました、どうやら腕に掌がいっぱい付いているというらしい???

判ったような実はよく理解できないままにそういうものらしいで帰らざるをえませんでした。

東京に帰ってネット検索で調べますに中々に手一本に沢山の掌がある千手観音にヒットしませんでした。

そしてついに貴ホームぺージにヒット…読ませて頂き 溜飲が居りました。

naka  14-01-20 21:13

>芝さん

コメントありがとうございます!
私自身かなり忘れっぽいですので、読みなおしてすぐ記憶が蘇るようにと、必要以上に細かく書いてますが、私の記事がお役に立てたようで何よりです!腕に手がいっぱいついている千手さま、はっきりと思い出しました。かなり変わったお姿でしたよね。頑張って長文を書いた甲斐がありました(笑)





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