2008-10-19

「西国三十三所結縁ご開帳」で秘仏が続々公開!

西国三十三所HP

お寺好きな方はもうご存知かもしれませんが、今年(2008年)は、西国三十三箇所霊場巡りの中興の祖といわれる「花山法皇」の没後1000年にあたります。このため、これから2年弱の間、西国三十三所の寺院では、一斉に秘仏の御開帳があるという、特別なイベントが開催されるのです。

仏像やお寺に興味が無い方には「何だそりゃ?」という情報かもしれませんが、「休みの日にお寺をブラブラとスタンプラリーする」みたいなイメージで楽しんでみてください。これから紅葉シーズンに入りますので、せっかくなら●●年ぶりに人目に触れる「秘仏」などを見るのも楽しいですから!


「西国三十三所」とは何か?

「四国八十八箇所巡り」に次いで有名な、霊場巡りだと思われるのが「西国三十三所」です。2008年は、中興の祖「花山法皇」の没後1000年に当たるため、2008年9月1日~2010年5月31日までの間、三十三所の各寺院で、順次秘仏が公開されるのです。

(「西国三十三箇所」という言い方も多いですが、このイベントでは「さいごくさんじゅうさんしょ」の表記となります)

そもそも、この観音霊場巡りの由来は、このようなものだったそうです。

西国三十三所巡礼は奈良時代の718年、大和国長谷寺の徳道上人が病気にかかり、生死の境をさまよっていた際、閻魔大王より悩める民衆を救うために、三十三カ所の観音霊場を広めてほしいとの託宣を受けたという伝説に始まります。人々はこの話を信じなかったため、徳道上人は授かった宝印を摂津国中山寺に納めました。

それから三百年近く経った平安時代。花山法皇が霊場を巡行されたことで西国観音霊場が復興されました。その後、庶民の煩悩や苦しみを取り除き、救ってくれる観音信仰が広がり、江戸時代には伊勢参り、熊野詣と並ぶ大きな信仰となり、今日に至っています。現在、巡礼は、気軽に楽しめる癒しの旅として静かなブームとなっています。霊場には荘厳な雰囲気が漂い、人々に清々しい思いをもたらします。絶景が感動を呼び、四季の花々も気持ちを和ませてくれます。周囲に残る昔ながらの町並みや味処で、古の巡礼気分に浸ることもできることもできるでしょう。

たとえ物見遊山の旅であろうと、観音菩薩像は穏やかに出迎えてくれ、様々なかたちで縁を結んでくれるはず。白装束にこだわる必要なく、気軽な服装で
さぁ、巡礼の旅に出かけましょう。
「JRおでかけネット - 駅からはじまる西国三十三所めぐり」より


色んなポスターでPRしてます

このエントリーは、すでに粉河寺で「217年ぶり(!)」の公開となった千手千眼観音様を見てきた後に書いていますので、余計にテンションが上がってしまいますが、やっぱり普段はまず見ることができない「秘仏」を観賞できるのは嬉しいですね。

仏像がお好きな方でなくとも、ぜひちょっとだけお寺に出かけてみてください。とっても落ち着いた雰囲気があっていいんですよね。これからは紅葉シーズンなども始まってしまいますので、やや混雑する時期になりますが、これを機会にぜひどうぞ。渋い建物も、きらびやかな仏像も、ジックリ眺めてみると意外な発見があるはずです。

ポスター1@粉河寺
西国三十三箇所巡りの創始者「花山法皇」の没後1000年ということで、全てのお寺で特別なご開帳が行われています。粉河寺の境内内にもこんなポスターがいっぱい貼ってありました(JR西日本のもの)

ポスター2@粉河寺
こちらも三十三箇所の共同イベントのポスター。メインはやっぱり京都・清水寺のご本尊がピックアップされています。この1年間は、他のお寺も秘仏がバンバンとご開帳されます!


お寺の情報はコチラをご覧下さい

なお、各お寺の情報などは、以下のページからご覧ください。

西国三十三所巡礼の旅
JRおでかけネット - 駅からはじまる西国三十三所めぐり


お寺一覧はコチラ。「xx年ぶり」と書いてあるのは、今回公開される秘仏がどれだけ貴重なものなのかを表す目安になると思います。


01番札所.「青岸渡寺(@和歌山)
02番札所.「紀三井寺(@和歌山)」⇒ 21年ぶり
03番札所.「粉河寺(@和歌山)」⇒ 217年ぶり
04番札所.「施福寺(@大阪)
05番札所.「葛井寺(@大阪)
06番札所.「壷阪寺(@奈良)
07番札所.「岡寺(@奈良)
08番札所.「長谷寺(@奈良)
09番札所.「興福寺南円堂(@奈良)
10番札所.「三室戸寺(@京都)」⇒ 83年ぶり
11番札所.「上醍醐寺准胝堂(@京都)」
12番札所.「岩間寺(@滋賀)」⇒ 19年ぶり
13番札所.「石山寺(@滋賀)」⇒ 7年ぶり
14番札所.「園城寺(三井寺)(@滋賀)」⇒ 29年ぶり
15番札所.「観音寺(@京都)
16番札所.「清水寺(@京都)」⇒ 9年ぶり
17番札所.「六波羅蜜寺(@京都)」⇒ 9年ぶり
18番札所.「頂法寺六角堂(@京都)」⇒ 136年ぶり
19番札所.「行願寺(@京都)
20番札所.「善峯寺(@京都)
21番札所.「穴太寺(@京都)」⇒ 27年ぶり
22番札所.「総持寺(@大阪)
23番札所.「勝尾寺(@大阪)
24番札所.「中山寺(@兵庫)
25番札所.「清水寺(@兵庫)
26番札所.「一乗寺(@兵庫)」⇒ 22年ぶり
27番札所.「圓教寺(@兵庫)
28番札所.「成相寺(@京都)」⇒ 3年ぶり
29番札所.「松尾寺(@京都)」⇒ 77年ぶり
30番札所.「宝厳寺(@滋賀)」⇒ 9年ぶり
31番札所.「長命寺(@滋賀)」⇒ 61年ぶり
32番札所.「観音正寺(@滋賀)
33番札所.「華厳寺(@岐阜)」⇒ 52年ぶり


なお、今回の「西国三十三所結縁ご開帳」のイベントには、公式ガイドブックも発売されています。さすがに情報は詳しいですので、よろしければ旅のお供にどうぞ。

西国三十三所結縁御開帳公式ガイドブック西国三十三所結縁御開帳公式ガイドブック
西国三十三所札所会

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