2011-02-04

約6m×7mの巨大模型がすごい!『橿原市藤原京資料室』

約6m×7mの巨大模型がすごい!『橿原市藤原京資料室』

藤原宮跡の北西角にある『橿原市藤原京資料室』へ立ち寄ってきました。今は何も無い藤原宮跡ですが、パネルや巨大模型によって当時の華やかな姿が浮かび上がります!無料で拝観できますので、藤原京を散策する拠点としてどうぞ!


藤原宮跡散策の拠点に最適です

これまで何度も藤原宮跡に来ていますが(詳しくはコチラ)、その北西角にある『橿原市藤原京資料室』には、この日初めて入りました。

藤原京の一帯は、2007年に「飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群」として、世界遺産委員会事務局の暫定リストに登録されましたので、その周知などの役割も果たす施設となっています。建物はJAのもので、その2階を使用しています。拝観も駐車場も無料ですし、トイレも借りれますので、ここを起点として藤原宮跡巡りを始めるといいですね。


藤原京資料館@橿原市-01

藤原宮跡の北西の角にある『橿原市藤原京資料館』。JAならけん橿原東部経済センターの2階にあります。駐車場も広くて無料で利用できるため、藤原宮跡散策のスタートに最適ですね

藤原京資料館@橿原市-02
廊下に突然現れる万葉歌碑。持統天皇の有名な歌「春過ぎて 夏来るらし 白たへの 衣乾したり 天の香久山」が、犬養孝先生の揮毫で残されています。藤原京を代表する歌ですね

藤原京資料館@橿原市-03
藤原宮跡からの出土品なども展示されています(もちろん本物)

藤原京資料館@橿原市-04
藤原京のマップを、現在の航空写真に当てはめたところ。ここにある資料は、「藤原京は大和三山の中にあった」という説に基づいて作成されていますが、その後の研究で「藤原京は大和三山をも含んでいた」ということが判明したため、この画像よりもはるかに大きな範囲になっています

藤原京資料館@橿原市-05
現在の航空写真と藤原宮跡

藤原京資料館@橿原市-06
藤原京の再現図。これほど巨大な都市がここに存在したというだけでも驚きです。大きな通りが真っ直ぐ伸びていたり、今はなき大寺院が蘇っていたり、都の中に山があったり、山で道が途絶えていたり。私としては、この図を見ているだけで楽しくて仕方ありません!

藤原京資料館@橿原市-07
片隅には、こんな人形と顔はめが。衣装のクオリティーはイマイチですが、ちゃんと大極殿の背景もあって、しっかり作ってあります

藤原京資料館@橿原市-08
映像コーナーもあります


藤原京の1,000分の1模型がすごい!

橿原市藤原京資料館のメインの展示物は、約6m×7mという大きさの、藤原京の1,000分の1模型です!

こちらは、1995年に開催された「ロマントピア藤原京」の時に作られ、以前はかしはら万葉ホールにあったものをここに移動したのだとか。この15年間の研究で、藤原京はさらに範囲が広がりましたので、この模型が必ずしも正確なわけではありませんが、当時の巨大都市の様子が想像できる、素晴らしい展示物でした。

日本最初の計画的な区画を持つ「条坊制」の都ですから、その美しさは際立っていますね。元からあった山やお寺のところで道が途切れていたりするのも面白いところですし、今はなきお寺の名前も見られるのもいいですね。

こんな巨大な都も短い期間しか使われず、平城京遷都の際に建物なども移築されていきました。藤原京の全盛期と平城京へと遷都後、そして現在の姿などを重ねあわせてみると不思議な気持ちになります。


藤原京資料館@橿原市-09

室内の中央に堂々と鎮座する、大きさ約6m×7mの、藤原京の1,000分の1模型。藤原京の「創都千三百年記念」として1995年に開催された「ロマントピア藤原京」の際に製作されたものです。以前はかしはら万葉ホールに展示してあったのだとか

藤原京資料館@橿原市-10
模型の説明図。東西4.2km、南北4.8kmとして作ってありますが、実際にはもっと広かったようです。左から、畝傍山、耳成山、香久山の大和三山が並び、その間に、丸山古墳、久米寺、本薬師寺、大官大寺、豊浦寺といった名前とともに、田中廃寺、和田廃寺、小山廃寺など、今はないお寺の名前も見えます。規模の大きさに驚きますね

藤原京資料館@橿原市-11
丸山古墳側から見たところ。写真ではあまり伝わりませんが、細かいところまで精密に作ってあり、見ていて飽きません

藤原京資料館@橿原市-12
耳成山側からの眺め。周りは田んぼとして作ってありますが、実際にはこの辺りも都市だったようです

藤原京資料館@橿原市-13
係の方のお話によると、「ロマントピア藤原京」の際に●億円も使って作られたものというだけに、とにかく素晴らしい模型です。今は何も無い藤原宮跡ですが、こうしてみると巨大で華やかな都だったことが実感できますね


近くには宮城門を復元したところも

また、現在の藤原宮跡のさらに西側、市立鴨公幼稚園の裏手の溜池の前には、藤原宮の宮城門(西面南門)を復元した一角があります。

藤原宮跡の映像で、たまに朱塗りの柱が写ることがあります。今まで見つけることが出来なかったのですが、とても意外なところにありました。特に案内看板も出ていないため、わざわざそこを目指して行かないと、まず気づかないでしょうね。後から見てみたら、通りを挟んだ「縄手町南」交差点からもその姿を見ることができました。

何本かの柱が復元されているだけですが、興味のある方はどうぞ。


藤原京資料館@橿原市-14

ちょっと時間があったので、藤原京の宮城門を復元した場所にも来てみました。朱塗りの柱が再現された映像を見たことがありましたが、今の藤原宮跡の敷地内ではなく、少し西側、鴨公幼稚園の裏手の溜池の前にあるんです!これはなかなか気づかないですね

藤原京資料館@橿原市-15
藤原宮の宮城門(西面南門)の説明文。「約1km四方の藤原宮の外周は2.7km間隔で柱を立て並べた掘立柱塀(大垣)で、その各面には3ヶ所、計12ヶ所の宮城門がありました。発掘調査では門の跡は見つかりませんでしたが、この付近だけ柱穴がないことから、門があったことがわかります(一部を抜粋)」

藤原京資料館@橿原市-16
観光客の姿もなくガラーンとしています。せめてここに何かあることを示す案内看板でもあれば違うと思いますが、普通はなかなか見つけられないでしょうね



大きな地図で見る


■橿原市藤原京資料室

HP: http://www.city.kashihara.nara.jp/sekaiisan/fujiwarakyou/index.html
住所: 奈良県橿原市縄手町178-1
電話: 0744-22-4401
定休日: 月曜日
営業時間: 9:00 - 17:00
駐車場: 無料(普通車30台分)
アクセス: 

※藤原京について、詳しくは「藤原京 - Wikipedia」をご覧ください

※実際に拝観したのは「2011年2月2日」です






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