2008-03-07

「鹿男あをによし」に頻出『黒塚古墳展示館』

天理市立黒塚古墳展示館

玉木宏さん、綾瀬はるかさんらの主演のドラマ「鹿男あをによし」の中で何度も登場しているロケ地の一つが『天理市立黒塚古墳展示館』です。物語のポイントとなっており、ここで「三角」に関する重要な手がかりを発見するというストーリーですね。

以前、私たちは『天理・桜井「巨大古墳群見学ツアー」! 』の流れでここに来ていたのですが、祝日だというのに休館日(!)でした。そのリベンジのため、また改めて来館してみました。


「三角」の正体に気付いた場所

この日は平日でしたが、ドラマで登場した翌日ということもあって、「多少は人がいるのかな?」と思っていたのですが、驚くほどガラ~ンとしていて、博物館らしい地味な静けさでした。

館内に入るのは初めてでしたが、その内部は驚くほど狭く、入口に入ってすぐに出口が見渡せるくらい。展示物もそれほど多くなく、市営の無料博物館らしいこじんまりとした博物館です。

1階部分の中央には、ドラマで何度も登場してきた黒塚古墳の発掘当時の模様を再現した大きなレプリカがあります。ドラマ中では、この周りを何周もしながら藤原先生(綾瀬はるかさん)が歴史オタクぶりを発揮するシーンがありました。

実際にその再現レプリカを見てみると、意外と大きくてリアルなんですよね。本物の石を使っていて、積み方や崩れ方まで精密に再現してある凝り様です。実際に建物のすぐ脇にある黒塚古墳の竪穴式石室からは、「三角縁神獣鏡」33枚と「画文帯神獣鏡」1枚が出土しており、その様子をリアルに思い描くことができます。

黒塚古墳展示館-01
TVドラマ「鹿男あをによし」にも何度も登場してきている「天理市立黒塚古墳展示館」。ややアクセスは不便ですが、入館料無料です

黒塚古墳展示館-02
入館してすぐのスペース。すぐに奥まで見渡せてしまう程度の広さです。市営の博物館のため、さすがに規模は小さめ。ジックリと見ても30分も掛からないでしょう

黒塚古墳展示館-03
床に埋め込んである、天理市の古墳群のマップ。点在する緑の塊の多くは古墳ですから、ものすごい密度ですね

黒塚古墳展示館-04
「鹿男あをによし」の中でも何度も登場してきた黒塚古墳の再現模型。館内の中央にあり、正面からと2階、様々な角度から見ることができます

黒塚古墳展示館-05
黒塚古墳の再現模型のアップ。ここで出土した33枚の三角縁神獣鏡は、こんなラフな感じで並べられていたそうです

黒塚古墳展示館-06
黒塚古墳の再現模型を2階から眺めた図。ドラマ中でも手すりの向こう側で重要な会話がかわされるシーンがありました


藤原先生が手にしたレプリカ

そして、「三角」こと「三角縁神獣鏡(さんかくぶちしんじゅうきょう)」です。これに関しては、ドラマ中で綾瀬はるかさんが詳しい説明をされていましたが、、、、

三角縁神獣鏡(2005年8月31日) 縁の断面が三角形で、背面に神仙思想に基づく神や霊獣の文様を描いた青銅鏡。魏の皇帝が卑弥呼(ひみこ)の使いに鏡100枚を贈ったと中国の史書「魏志倭人伝」に記された景初3(239)年の年号が入った例があることから、「卑弥呼の鏡」とも呼ばれる。文様や製作技術の高いものは中国製とされる一方、比較的稚拙で新しい時代のものは国産品と考えられている。中国では1枚も出土しておらず、すべて日本製と主張する研究者もいる。

「47ニュース」より引用


1階の竪穴式石室のレプリカの前に置いてある、三角縁神獣鏡のレプリカは、ドラマ中に綾瀬はるかさんが手に持って詳しく説明し、三角の秘密に気付くシーンで登場していたものです。もちろん確証はありませんが、敢えてソックリな小物を別に作る理由もありませんので、まず間違いなくこれを使用したと思われます。

・・・というようなことを考えながらこのレプリカを手にすると、本物じゃなくても有り難味が増すと思いますので、ファンの人意外もぜひこんなエピソードを思い出してみてください(笑)

2階に上がると、33面の三角縁神獣鏡が並べられています。本物は全て別のところ(奈良県立橿原考古学研究所)に所蔵してありますので、ここで見ることができるのは全てレプリカです。じっくりと見ていくと、中には判別できない文様もありますが、古代のプリミティブな雰囲気が感じられて、不思議な気分になってきますね。ぜひじっくりと見てみてください。

黒塚古墳展示館-07
黒塚古墳の再現模型のすぐ脇に置いてある三角縁神獣鏡のレプリカ。ドラマ中では綾瀬はるかさんが手に持って熱弁をふるっていましたが、もちろん盗難防止用のヒモがついてます

黒塚古墳展示館-08
「三角縁神獣鏡」というくらいですから、もちろん鏡です。裏側ばかりが展示されていますが、本来の表側はピカピカで、鏡の役割を果たします

黒塚古墳展示館-09
周囲の部分が三角形に盛り上がっているので「三角縁神獣鏡」。ここが本当に卑弥呼のお墓だったのかどうかは・・・まだ謎のままです

黒塚古墳展示館-10
2階の展示。黒塚古墳から発掘された33枚の三角縁神獣鏡が展示されています。ただし、全てレプリカですが・・・

黒塚古墳展示館-11
「三角縁神人龍虎画像鏡(8号鏡)」。正直、私たちもあまり詳しくないので、パンフレットに掲載されていたものだけを選んで撮影してきました

黒塚古墳展示館-12
「三角縁獣帯四神四獣鏡(30号鏡)」。どの鏡の文様も、見れば見るほど不思議なイメージですね


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■画像の一覧は【Flickr】でどうぞ。


■関連記事:
「鹿男あをによし」ロケ地 <2.飛鳥・京都編>
天理・桜井「巨大古墳群見学ツアー」!



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天理市立黒塚古墳展示館

住所: 奈良県天理市柳本町1118-2
電話: 0743-67-3210
拝観料: 無料
開館時間: 9:00 - 17:00
休館日: 祝日・月曜(月曜祝日の場合はその翌日も休館)
駐車場: 無料駐車場あり
アクセス: JR桜井線「柳本駅」から徒歩5分






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