お伊勢さんで厄払い!『伊勢神宮(内宮)』
私は今年「前厄」を迎えます。一年に何箇所も神社仏閣を巡っていますので、今さら厄払いも必要ないかと思っていたのですが、地元のツレが突然、『伊勢神宮』に厄払いに行こう!と言い出したため、中年男3人で「お伊勢さん参り」に行ってきました。
式年遷宮中の「本宗」伊勢神宮
伊勢神宮とは、神社本庁の「本宗(ほんそう)」とされる神社で、正式名称もズバリ「神宮」。国家神道の中心とされ、他の神社からは別格扱いとされています。江戸時代には、物見遊山を兼ねて伊勢神宮のお参りに行く「お蔭参り」が流行し、多数の参拝客が押し寄せたそうです。
伊勢神宮は、約6kmほどの距離を隔てて、以下の2箇所があります。
●通称「内宮(ないくう)」と呼ばれ、天照大御神を祀る「皇大神宮(こうたいじんぐう)」。三種の神器の一つ「八咫鏡」をご神体とする
●通称「外宮(げくう)」と呼ばれ、豊受大御神(とようけのおおみかみ)を祀る「豊受大神宮(とようけだいじんぐう)」
正式には「外宮→内宮」の順番にお参りをするのですが、距離があるため、やや移動は大変です(バスを利用するのがベストでしょう)。
また、今現在、伊勢神宮では20年に1度の「式年遷宮(しきねんせんぐう)」の真っ最中です。社殿の清浄さを保つため、本殿などを20年ごとに全て建て直すという壮大な儀式で、一時中断された時期を挟みながらも、すでに「62回目」となっています。
100mの「宇治橋」も架け替え工事中
この日は、朝10時ごろに伊勢神宮に到着。生憎の雨降りでしたが、日本全国からお伊勢参りにやってきた車で、内宮前の駐車場はほぼ満車でした。
日常の世界から神聖な世界へのかけ橋となる「宇治橋」は、式年遷宮のため、架け替え工事中。普通に考えれば、あまり美しい光景ではありませんが、これも20年に一度の歴史ある儀式だと考えると、貴重なものだという重みを感じますね。
それにしても、この宇治橋は長さ「101.8メートル」の堂々たる橋ですが、それを20年ごとに架け替えるなんて、それだけでも大変なことですね!
男三人で厄払いにやってきた『伊勢神宮(内宮)』。あいにくの大雨でした・・・。それにしても、さすがはお伊勢さんですね。日本全国からものすごい数の参拝客が来ていました!
現在、伊勢神宮では20年に1度の「式年遷宮(しきねんせんぐう)」の真っ最中です。内宮の参拝者が必ず渡る「宇治橋」も架け替え工事中でした
宇治橋が架け替え工事中のため、数十メートル脇にかけられた橋を渡ります。さすがに、仮設なんて言えないほど立派!ちなみに、伊勢神宮では内宮は右側通行、外宮は左側通行なんだとか
架け替え工事中の「宇治橋」の様子。こんな大規模工事を20年ごとに繰り返して、今回が何と「第62回 式年遷宮」です。気が遠くなるほどの歴史の重みを感じます
仮設の橋と宇治橋。空はどんよりとしていて、歩くのはしんどいのですが、より一層落ち着いた雰囲気を感じました
雨の伊勢神宮は荘厳な雰囲気でした
この日は結構な雨降りでしたし、伊勢神宮では撮影禁止の場所も多いですし、珍しく私自身がカメラマン役だったため、それほど詳しく見て周る余裕はありませんでした。
しかし、参道を歩いていくうちに、神聖な川とされる五十鈴川で参拝前に身を清める「五十鈴川御手洗場(いすずがわみたらし)」があったりと、落ち着いた雰囲気の中にも、荘厳な雰囲気はヒシヒシと感じられました。雨が降って大変でしたが、雨の伊勢神宮もいいものですね。
宇治橋を渡ったすぐの辺りは「神苑(しんえん)」と呼ばれます。この先の右手には「大正天皇御手植松」があったそうですが、残念ながら見逃しました・・・
伊勢神宮の「手水舎」。「ちょうずや」と読ませることが多いのですが、伊勢神宮では「てみずしゃ」と呼ぶそうです。さすがの大きさですね。本来は、もう少し先にある「五十鈴川」で身を清めるのが正式な作法のようです
伊勢神宮の手水舎。柄杓の数がさすがですね。これも20年に一度、改められているんでしょうか?
参拝前に身を清める場所「五十鈴川御手洗場(いすずがわみたらし)」。今でも行の前には、ここから川に入るのでしょう。大人数でも受け入れ可能な広さです
伊勢神宮の境内を流れる五十鈴川。伊勢神宮の歴史をずっと見守ってきた聖なる川です。雨が降って幽玄な雰囲気でした
伊勢神宮での御祓いは現地申し込みで
この日のお参りの目的は、前厄の「厄払い」です。伊勢神宮で厄払いを考えている方も多いと思いますので、その手順だけ簡単に書いておきます。
●ご祈祷をお願いする場合は、内宮・外宮のどちらも事前予約などは出来ません。それぞれの「神楽殿」へ直接行って、その場で申し込みします
●事前に準備するものなども、何もありません。服装も自由です
●御祈祷料は「五千円」から。5名まで受け付けてくれるため、ご家族なら一口分で大丈夫でしょう
●少人数の場合は、何組か同時に「御饌殿(みけでん)」で御祓いを受けます。大人数の場合は、お隣の「神楽殿」で行うようです
●混雑具合によると思いますが、この日は待ち時間が10分ほど、御祓いも10分ほどで終了しました
●建物の内部は、もちろん撮影禁止です。御祓い中の様子を記念撮影・・・というのは不可能です
私も、御祓いを受けるなんて初めての経験でしたが、ちゃんと巫女さんと神主さんがいらっしゃって、住所・名前・お願い事入りの祝詞を読んでいただけました。ただし、雰囲気があり過ぎたのか、一緒に御祓いを受けていたお子さんがずーっと泣き叫んでいたため、良く聞き取れなかったんですけどね(笑)
とにかく、人生の節目に伊勢神宮でお参りする、という行為自体に価値があると思いますので、いい経験になりました!
神楽殿の脇にあるこの建物で、ご祈祷・ご朱印などの受付や、お守りの販売などを行なっています。近くから内部を撮影するのは禁止です。伊勢神宮は撮影禁止の場所が多いのでご注意を!
御祈祷の申し込みは、コチラの用紙に記入します(カウンター上はかろうじて撮影OKでした)。御祈祷料は「五千円」から。5名まで受け付けてくれますので、ご家族なら一口で済むようです
私たちが御祓いをしていただいた「御饌殿(みけでん)」。何名か同時に行いますが(この時は5組ほどでした)、名前・住所入りで祝詞をあげてくださいました。待ち時間もありましたが、式そのものは10分ほどでした
御饌殿のお隣にある「神楽殿(かぐらでん)」。多少お値段は張りますが(一万五千円~)、こちらで御神楽をお願いすることもできるようです
神楽殿と、その手前にあるのは「五丈殿(ごじょうでん)」。雨に濡れてしっとりしていますね
厄払いの御祓い後にいただいたもの一式。神棚にお祀りするもの・領収書・説明書的なものが入っています。「神饌」の中身は、乾き物など食品でした。丸の中に「神宮」とだけ入ったロゴがステキです!
「唯一神明造」のご正殿はよく見えず・・・
無事に御祓いを終えて、伊勢神宮の本殿に当たる「ご正殿」がある、「御正宮(ごしょうぐう)」へ移動します。
しかし、御正宮は前の石段の下からしか撮影は不可。しかも、内部に入れるワケでもありませんので、しっかりとお参りだけしておきましょう。
周りの囲い(四重の垣根があるそうです)の外からしか見えませんが、少しだけ見えるご正殿の屋根は「唯一神明造(ゆいいつしんめいづくり)」という特殊なもの。屋根には、10本もの太い鰹木が乗せられていて、神社の建物の屋根の端に乗せられる「千木(ちぎ)」の先端は、平らにカットされています。
実際には、かなりの距離があってよく見えませんでしたが・・・。
本殿(伊勢神宮では「ご正殿」と呼びます)がある「御正宮(ごしょうぐう)」前の石段。この石段の上は写真撮影は禁止です。中に入ることもできませんので、鳥居の辺りから参拝するのみとなります
日本最高のパワースポットです!
伊勢神宮の「御正宮」も裏手には、天照大神の荒御魂を祀る「荒祭宮(あらまつりのみや)」などがあります。白と黒の玉砂利が美しい、とても雰囲気のある建物でした。
他にも、沢山のお社などがありますし、今回は「外宮」にも行けませんでしたので、ぜひ天気のいい日にまたじっくりと周ってみたいですね。
御正宮の奥にある「荒祭宮(あらまつりのみや)」。天照大神の荒御魂(あらみたま)を祀る別宮です
「荒祭宮」の建物。すでに建て替えられた後なのでしょうか。かなり新しい印象でした
白と黒、2色の玉砂利が敷きつめてあり、とても美しいコントラストです。この状態をキープするのも大変でしょうね
参拝の帰路にある「御厩(みうまや)」。じっくりとは見られませんでしたが、中には馬は居なかったような・・・?
近代的な「参集殿(さんしゅうでん)」の建物。参拝者用の休憩所で、中では伊勢神宮のビデオが流されていたり、式年遷宮に関するパネルの展示などもありました。売店もあり、ここでお守りなども購入できます
参集殿の内部。展示されているパネルやビデオを見て、休憩しながら伊勢神宮の歴史を学べます
中央の版と日付のみ。どこよりもシンプルなご朱印ですが、さすがに別格の雰囲気がありますね
■伊勢神宮(内宮)
HP: http://www.isejingu.or.jp/
住所: 三重県伊勢市宇治館町1番地
電話: 0596-24-1111
主祭神: 天照大御神
創建: 垂仁天皇26年(伝)
開門時間: 5:00-18:00
拝観料: 境内は無料
駐車場: 多数あり(無料駐車場もあります)
アクセス: 近鉄「宇治山田駅」下車、バスで15分