2016-06-22

空海が刻んだ「賀名生の普賢さん」を祀る『常覚寺』@五條市

空海が刻んだ「賀名生の普賢さん」を祀る『常覚寺』@五條市

五條市西吉野町黒淵にある『常覚寺』は、弘法大師空海が霊木から刻んだとされる「普賢延命菩薩坐像」(国重文)を祀るお寺です。「賀名生の普賢さん」として親しまれ、南朝の祈願所としても栄えました。この御本尊はずっと秘仏でしたが、つい最近から一般拝観が可能になったばかりだとか。四頭の象に支えられたありがたいお像に、ぜひお詣りしてみてください。


西吉野町黒淵の集落にある古刹

五條市西吉野町黒淵にある『常覚寺(じょうかくじ)』は、寿命山と号し、御本尊として普賢延命菩薩坐像(国重文)を祀ることから「賀名生(あのう)の普賢さん」として親しまれる寺院です。

寺伝によると、弘法大師空海が開基したとされています。811年、高野山から大峰山に参籠の途中に、空海は民家もないこの土地で夕刻を向かえます。すると不思議な光明を放つ一本の大樹があり、その下で宿り瞑想すると、四大象王に乗った普賢延命菩薩が姿を現しました。そして、お告げに従ってその霊木で普賢延命菩薩像を彫り、ここに堂宇を建立。弟子の真済(しんぜい)に任せたとされます。

平安時代には、源義経が不老不死の仙道を得んとして祈請したという伝承もあります。また、南朝との関係も深く、1336年には賀名生に潜幸した後醍醐天皇、1349年には後村上天皇の勅願により、諸願成就を祈願したと伝わります。このため今でも「菊の紋」を寺紋として使用しているそうです。


常覚寺 @五條市-01

「賀名生の普賢さん」こと『常覚寺』は、五條市西吉野町黒淵のこじんまりとした集落にあります。JR五条駅から車で30分ほどで、国道168号線の「西吉野トンネル」をちょうど脇の旧道にそれた位置にあたります。ご住職のお話だと、ダム建設が盛んだったころはこの集落でパチンコ店まで営業していたこともあったとか!いまでは信じられません(笑)

常覚寺 @五條市-02
立派な石垣と石段。石碑に「普賢延命菩薩霊場」の文字が見えます。そういう霊場巡りがあったのかもしれません

常覚寺 @五條市-03
山門の前。すっきりと清浄でした

常覚寺 @五條市-04
常覚寺の本堂。両脇に護摩堂と庫裏があります


霊力あふれる御本尊を拝見できます

常覚寺の御本尊は「普賢延命菩薩坐像」(国重文)です(画像はこちら)。平安時代後期の作で、この地へ立ち寄った弘法大師空海が、輝く霊木から刻んだとされる尊像です。

じつはこのお像は、つい最近まで基本的に一般公開していない秘仏でした。しかし、ご住職のお考えでこの2016年5月から拝観できるようになったばかりなのだそうです。ただし、御本尊のすぐ近くからではなく、やや遠めの外陣から拝見する形となります。

この写真ほどはっきりとは見えませんが、二十本の手を持ち、四頭の像(四大象王)が蓮華座を支えるお姿は確認できました。薄暗いお堂で、やや遠めの仏さまを目を凝らしながら必死で見つめるという体験もいいものですね。


常覚寺 @五條市-06

いただいたパンフレットに掲載してあった御本尊・普賢延命菩薩坐像(国重文)のお姿。空海が刻み、源義経や後醍醐天皇などともご縁のある仏さまです。霊力あふれるお姿で、お会いできるだけで感激です!

常覚寺 @五條市-07
また、本堂には平安時代後期の「釈迦如来立像」(国重文)も祀られています。こちらは近くの崇福寺から移されたお像と伝わるとか。この他、十一面観世音菩薩像、雨宝童子像、阿弥陀如来像などもおわします

常覚寺 @五條市-08
本堂前の石灯籠も、立派な象が彫られていました

常覚寺 @五條市-09
この日いただいたご朱印です。ありがとうございました!



■常覚寺

HP: http://web1.kcn.jp/fugen-san/
住所: 奈良県五條市西吉野町黒淵1321
電話: 0747-32-0129
宗派: 高野山真言宗
本尊: 普賢延命菩薩(重要文化財)
創建: 811年(弘仁2年)
開基: 伝・空海
拝観料: 志納
駐車場: あり(無料)
アクセス: JR五条駅より車で約30分(バス停「黒渕口」から徒歩10分ほど)

※実際にお詣りしたのは「2016年6月1日」でした


■参考にさせていただきました

常覚寺 - Wikipedia
五條の社寺仏閣・史跡 | 五條市
奈良の寺社: 常覚寺(黒淵)






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