2009-02-18

千本の手を持つ千手観音様『葛井寺』@大阪府藤井寺市

葛井寺「四脚門(重文)」

奈良からも比較的近い位置にある、大阪府藤井寺市の『葛井寺』へ行ってきました。

西国三十三所の第五番札所でもありますし、毎月18日には「観音会」として、ご本尊「十一面千手千眼観世音菩薩坐像(国宝)」がご開帳されますので、ぜひともお邪魔したいと思っていたのです。この日、やっとタイミングがあったため、近くの『野中寺』『道明寺』と、3寺合わせてお参りしてきました。


千手観音像が有名な河内の古刹です

葛井寺は、藤井寺市の名前の元にもなった河内地方の古刹です。

聖武天皇の勅願を受けて、725年に行基が創建したと伝えられていますが、実際には百済系の渡来人氏族「葛井氏」の氏寺として創建されたものだというのが妥当なようです。その後、幾度も兵火にさらされてきたため、現存する建物は全て近世に再建されたものとなります。

本当に千本の腕がある千手観音像「十一面千手千眼観世音菩薩坐像(国宝)」を所蔵することでも有名ですが、通常公開されていない「秘仏」のため、毎月18日の観音会の日にだけ、その姿を拝むことができます。

実際に葛井寺に来てみると、思った以上に規模が小さくて驚かされます。お寺の周りも細い道ばかりですので、車で行く方は要注意ですね。私たちもよく分からずに辺りをグルグルと周ってしまいました・・・。


葛井寺@藤井寺-01

西国三十三所の第五番札所『葛井寺』。葛井寺駅近くの商店街の近くにひっそりと建っています。写真は「楼門(または南大門)」。後に再建されたもので、仁王像ともどもそれほど古いものではありません

葛井寺@藤井寺-02
葛井寺の縁起。7世紀、河内地方に有力な豪族だった「葛井氏」の氏寺として栄えました。何と言ってもご本尊の千手観音像が有名ですね

葛井寺@藤井寺-03
葛井寺の境内の様子。この日は18日、月に一度だけ本尊がご開帳される日のため、沢山の参拝客が来ていました

葛井寺@藤井寺-04
葛井寺の境内にいらっしゃった「専心龍乗観世音菩薩」。比較的新しい銅像のようですが、龍の絡みや羽衣のたなびく様などが、本当にかっこよかったです


18日の「観音会」は大混雑です!

葛井寺の「本堂」は、それほど大きなものではありませんが、さすがに西国三十三所の札所になっているだけあって、巡礼者の受け入れ態勢は整っていましたね。この日はご本尊のご開帳日でしたので、とにかくかなりの大混雑でした。

毎月18日の「観音会」の日には、通常は寺内の別の会場で読経を行っているそうですが、2月は最も観光客が少ない月だということもあって、この日だけは特別に本堂で法要が営まれたのです!

本堂の中には、信者さんたちが続々と詰め掛けて来ており、線香の香りとお経の声が響く様子は、とても心落ち着くものでした。


葛井寺@藤井寺-05

葛井寺の「本堂」。1776年に再建されたもの。ご本尊のご開帳日でしたので、お線香の煙がすごかったです

葛井寺@藤井寺-06
本堂を逆アングルから。決して大きくないお寺なんですが、続々と参拝客が集まってきていました


千本の手がある千手観音は見事!

そして、正面に見えるご本尊「十一面千手千眼観世音菩薩坐像(国宝)」は、思っていた以上に素晴しい仏像でした。8世紀中頃の、漆を使った「脱活乾漆法」の仏像で、像高は144cmほど。日本に現存する千手観音像としては最古に近いものです。

また、この像の最大の特徴は、「本当に千本の手がある千手観音像」だということ。手の数が40数本の千手観音像が多いのですが、唐招提寺の千手観音像などと同様に、千本の手を持つ珍しい仏様なのです。

実際には、小さな脇手が1,039本、大きな合掌する手が2本、「計1,041本」の手があり、その全ての手の平に「目」が刻んであるのだそうです。

まず思ったのが、「想像していたよりも大きい」、そして「意外とバランスがいい」という2点でした。千本以上の手を背負っているにもかかわらず、決してアンバランスな印象は受けず、しっかりとまとまっているんですよね。手の数が多いというだけではなく、とても美しく落ち着いた仏様でした。


葛井寺@藤井寺-07

本堂内の様子。このガラスの向こうでは、ご本尊を前にした法要(観音会)が営まれました。初めて拝んだご本尊「十一面千手千眼観世音菩薩坐像(国宝)」は素晴しかったです!


野中寺・道明寺と合わせてご参拝ください

毎月18日の観音会に合わせてでしょうか。境内では小さな露店も出ていて、少し華やいだ雰囲気でした。ただし、それほど大きなお寺ではありませんので、見て周る場所も多くありません。

他の日はともかく、毎月18日のご本尊の御開帳の日に合わせてお参りすることをオススメします。同じ日程で秘仏を公開している、近くにある「野中寺」「道明寺」も合わせて周るといいですね。


葛井寺@藤井寺-08

葛井寺の手水舎。かなり簡素なものです。すぐ脇にあるのが、葛井寺の名前に相応しい「藤棚」。シーズンがやってくると見事な眺めになることでしょう

葛井寺@藤井寺-09
観音会の日だけだとは思いますが、境内にはこんな出店もありました。ゴム紐を売っているお店がまだあるなんて・・・。初めて見ました!

葛井寺@藤井寺-10
境内の様子。それほど活気があったりするものでもなく、素朴というか、のんびりしているというか(笑)

葛井寺@藤井寺-11
葛井寺の「西門(四脚門)」。豊臣秀頼によって1601年に再建された、現在の葛井寺で最も古い建築物で、重要文化財に指定されています

葛井寺@藤井寺-ご朱印
葛井寺のご朱印です。何と読むんでしょうか・・・



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■葛井寺(紫雲山)

HP: 参考サイト:Wikipedia
住所: 大阪府藤井寺市藤井寺1-16-21
電話: 0729-38-0005
宗派: 真言宗御室派
本尊: 十一面千手千眼観世音菩薩坐像(国宝)
創建: 725年(伝)
開基: 聖武天皇(勅願)
拝観料: 境内無料(ご開帳日の本堂は300円)
拝観時間: 境内は自由
駐車場: 有料駐車場(分かりにくいので注意)
アクセス: 近鉄大阪線「藤井寺駅」から徒歩3分ほど

※西国三十三所霊場の第五番札所






 【千本の手を持つ千手観音様『葛井寺』@大阪府藤井寺市】へのコメント
たぬき  09-03-01 22:45

こんにちは。ちょくちょく、拝見させていただいております。

私も仏像好きで、よく寺院はぷらっと行きます。あと趣味でマラソンしてるので、ジョギングついでに参拝したり・・

この2,3年は西国三十三所で、いろいろと秘仏が見れて楽しいですね。またシーズンが始まるので、ちょくちょく見に行きたいです♪

ご朱印は、本尊が観音様だし、普通の「大悲殿」?じゃないのかな・・と思いますが。違うのかな?

たぬき  09-03-01 22:51

そうそう紀三井寺の秘仏は見に行かれましたか?
あそこの秘仏も真数千手観音様です^^
でも迫力は、葛井寺や唐招提寺のほうがすごいでしょうね~。葛井寺のは見たことが無いので見てみたいです^^

京田辺の寿宝寺という小さなお寺にも真数千手観音様がおられるのですが、一度前に行ったのですが、お寺に人の気配が無くて・・いつか再チャレンジします(^^;

naka  09-03-02 0:40

>たぬきさん

お世話になります。私もいつも拝見させていただいてます。

私も仏像・ラーメン好きですし、今は恥ずかしくて言えた状態じゃありませんが、一応はJogNoteに登録しているくらいの「ジョガー」なんです。今年から復活しようと思ってるんですが、これがなかなか・・・。

色々と共通点も多いので、これからもよろしくお願いします!

>ご朱印は、本尊が観音様だし、普通の「大悲殿」?じゃないのかな・・

やっぱりそうですよね。あまりに達筆すぎて、ちょっと自信が無かったんですよw


>そうそう紀三井寺の秘仏は見に行かれましたか?

紀三井寺はまだなんですよ。10月にご本尊の公開があるので、その時に行く予定なんですが、本には十一面さんと千手さんの「ダブル秘仏ご本尊体制」みたいなことが書いてあるので、どちらも見ることが出来るかどうか、ちょっと不安なんですよね。

さすがに唐招提寺の千手さんは別格な気がしますが、葛井寺の千手さんもとても味のある姿でした。タイミングを見計らって、ぜひ拝観してみてください。

私もぜひ「京田辺の寿宝寺」に行ってみたいと思います。このお寺は完全にノーマークでしたので楽しみです!





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