2013-11-05

美しい石室に自由に入れる!『岩屋山古墳』@明日香村

美しい石室に自由に入れる!『岩屋山古墳』@明日香村

石室が開口しており、自由に古墳の内部へ出入りできる古墳『史跡 岩屋山古墳』。石室内部は精巧にカットされた巨大な花崗岩を使用していて、惚れ惚れするような美しさです。飛鳥駅から200mほどで行きやすい場所にありますので、ぜひ古代の人々の技術のすごさを目の当たりにしてください!


飛鳥駅からすぐ。入れる古墳があるんです

明日香村越にある国指定史跡『岩屋山古墳』(いわややまこふん)。本当の斉明天皇のお墓と目される「牽牛子塚古墳」からも近く、古墳時代が終わりかけの時期に作られた終末期古墳が集中している場所です。

特徴的なのは、以下の3点です。

[1] 石室が開口しており、自由に古墳の内部へ出入りできること
[2] 巨大な花崗岩を使用し、石室内部は精巧な切石加工がほどこされていること
[3] 近鉄「飛鳥駅」から200m以下、2分ほど歩けば行けること

石室の中に入れる古墳といえば、同じ明日香村にある「石舞台古墳」が有名ですが、それよりもサイズは劣るものの、より気軽に古墳に入れる場所があるんですね。近鉄電車で観光にいらっしゃる方は、ちょっとした待ち時間に立ち寄れますので、覚えておくといいかもしれません。


入れる古墳『岩屋山古墳』@明日香村-01

飛鳥駅の裏側、200mも離れていない場所にある『史跡 岩屋山古墳』。数台分停められるだけの駐車スペースもがあります。前の道路は細めですので、運転にはお気をつけください

入れる古墳『岩屋山古墳』@明日香村-02
「史跡岩屋山古墳」の碑とともに、説明書きと石段があります。この石段を上ればすぐに石室が開口しています

入れる古墳『岩屋山古墳』@明日香村-03
「岩屋山古墳は、7世紀代の一辺約54m、高さ約12mの方形墳と推定されているが、封土の西半分ほどは削りとられている。石室は南面に開口する横穴式石室で、花崗岩の切石を用いて構築されている。石室の規模は、全長約16.7m、玄室の長さ約4.72m、幅約2.7m、高さ(2.6m)で、側壁、奥壁二段に切石を積み、下段はほぼ垂直に上段は内側に傾斜している。羨道は、長さ約12m、幅約1.9mで、入口側の側石は二段積みとなる。羨道南端の天井石には閉塞施設のための溝が切り込まれていることや、一段高くなっていることにも特徴がある。また玄室南側の床面には、集水のための円形の掘り込みがあり、ここから羨道のほぼ中軸に並行して排水溝が設けられている。」(説明図より)


花崗岩の美しい切石!見事な加工技術です

岩屋山古墳に用いられた花崗岩は、内面が美しく加工されており、本当に美しかったです。この古墳が築かれたのが7世紀前半ごろというのですから、今から1400年も前のこと。信じられないほどの加工技術ですね。

岩屋山古墳について、調べたことを簡単に列記しておきます。

●7世紀前半ごろ、古墳時代の終末期の方墳

●墳丘は1辺約40m、高さ約12m。2段に築かれており、上段は八角形だった可能性も。斉明天皇や吉備姫王などが被葬者の候補として挙げられていた

●羨道の入り口から玄室の奥まで、側壁は3段積み・2段積みを併用している。各壁とも、少しずつ内側に傾いている。天井石は大きな一枚岩

●岩屋山古墳とほぼ同じ石室サイズ(もしくは縮小版)、同じような石積みの古墳は、橿原市・小谷古墳、天理市・峯塚古墳、桜井市・ムネサカ一号墳など、奈良・河内エリアで複数見つかっている。この石室の構造を「岩屋山式」は呼ばれている

こうした難しいことが分からなくても、現地へ行ってみると、その石積みの美しさに驚きます!ぜひ気軽に訪れて欲しいですね。


入れる古墳『岩屋山古墳』@明日香村-04

石段を上がると、すぐにこうして開口した石室が出迎えてくれます。オープンすぎて驚いてしまいますが、かなり古くからこの状態だったとか

入れる古墳『岩屋山古墳』@明日香村-05
いざ石室の中へ。羨道の入り口部分は側石2段に、巨大な天井石が乗っているのが分かります

入れる古墳『岩屋山古墳』@明日香村-06
岩屋山古墳の羨道。側石は1段になりました。いずれも美しく精巧な切石が使用されているのが分かりますね。ついつい撫で回したくなる美しさです!

入れる古墳『岩屋山古墳』@明日香村-07
玄室の内部。長さ約4.9m×幅約1.8m×高さ約3m。側壁と奥壁には2段に大きな切石を積み、上段は内側に傾斜しているのが分かります。このスタイルは「岩屋山式」と呼ばれるもので、ほぼ同じ設計の古墳が多数築かれているのだそうです

入れる古墳『岩屋山古墳』@明日香村-08
玄室から入り口側を観たところ。快晴だったため、石室内は明るくて観やすかったです。小さなライトはありましたが、別途ライトを用意しておいた方がよく見えるかもしれません

入れる古墳『岩屋山古墳』@明日香村-09
羨道の一番手前の天井石には、溝状の掘り込みがありました。これは「塞施設のための溝」、もしくは「雨水が石室内に入り込まないようにする水切り」などの用途であると考えられているとか。丁寧な細工をしてありますね

入れる古墳『岩屋山古墳』@明日香村-10
羨道の途中では、一段天井が下がっています。また、石積みの隙間をしっかりと埋めてあります。これは漆喰でしょうか?

入れる古墳『岩屋山古墳』@明日香村-12
岩屋山古墳は、古墳の上にも登れるようになっています。国の史跡だけに、ちゃんと草刈りもされていて、とてもきれいに保たれていました

入れる古墳『岩屋山古墳』@明日香村-13
岩屋山古墳の頂上からの眺め。すぐ近くに近鉄の線路が見えますが、飛鳥駅も目の前にあります



大きな地図で見る


■岩屋山古墳

HP: 参考サイト(Wikipedia)
所在: 奈良県高市郡明日香村越
駐車場: 無料駐車場あり(2台分ほど)
アクセス: 近鉄吉野線「飛鳥駅」より徒歩2分ほど


■参考にさせていただきました

岩屋山古墳 |指定文化財 |文化財
岩屋山古墳 - 古墳マップ
岩屋山古墳(いわややまこふん): 明日香村大字越に所在する国史跡指定の終末期古墳
岩屋山古墳(いわややま)国史跡 大和の古墳探索


■関連する記事










  • Twitterでフォローする
  • Facebookページを見る
  • Instagramを見る
  • ブログ記事の一覧を見る







メニューを表示
ページトップへ