2009-04-28

素晴しい仏像の宝庫です!『清水寺』@京都府東山区

清水寺@京都

西国三十三所の秘仏ご開帳巡りのため、「六波羅蜜寺」に立ち寄った足で、近くにある『清水寺』にもお邪魔してきました。

もちろん、私もこれまでに何度も清水寺に来ていますが、本堂に入るのは初めてのことです。33年に一度しか開扉されないご本尊「十一面観音像」も拝見できましたし、その脇を固める仏像もスゴイんです!これまでは全く気づきませんでしたが、清水寺は仏像の宝庫だったんですね!


『清水寺』の縁起とは

『清水寺』(山号:音羽山)は、奈良時代の末の778年に延鎮上人によって開かれたお寺です。

2年後の780年、音羽山に鹿狩りにのためにやって来た、後の征夷大将軍「坂上田村麻呂」は、延鎮上人より殺生の罪を説かれました。後に本堂を大規模に改築し、観音像の脇侍として地蔵菩薩と毘沙門天の像を造り、ともに祀ったのだとか。このことから、清水寺では、今でも坂上田村麻呂を「本願」という位置づけで祀っているそうです。

その後、「枕草子」の中に「さわがしきもの」として清水寺の縁日のことが描かれたり、「源氏物語」「今昔物語」などにも登場するなど、観音霊場として寺勢はますます栄えていきました。

しかし、火災であったり、興福寺と延暦寺の争いに巻き込まれて火をかけられるなど、伽藍は何度も焼失を繰り返してきました。現在の本堂は、1633年に徳川家光の寄進により再建されたもので、他の諸堂もこれ以降の再建のものとなります。

清水寺は、興福寺の法相宗に属する寺院でしたが、1965年より、単立の一寺一宗の「北法相宗」として独立しています。


さすが清水寺は重要文化財ばかり!

日本一の観光寺院である『清水寺』。この日は平日の夕方でしたが、ご本尊の特別ご開帳の時期にあたるため、本当に数多くの観光客が訪れていました。

清水寺というと、やはり「懸造り(かけづくり)」(または「舞台造り」)の本堂が有名すぎるため、そこにたどり着くまでの諸堂は、あまり記憶に残っていない方も多いかもしれません。

正面にある「仁王門」、そのすぐ隣にある「西門」「三重塔」や「鐘楼」など、全てが重要文化財の指定を受けています。江戸時代以降に再建されたものばかりですが、どれも華やかで、美しい建物ばかりですので、一度ゆっくりと眺めてみてください。


清水寺@京都-01

清水寺の境内案内図。堂々たる本堂などが有名ですが、その裏側にまで小さなお堂が立ち並んでいることが分かります。これを全部周ろうと思うと、さすがにかなりの時間がかかるでしょう

清水寺@京都-02
17時過ぎになると、清水寺の「仁王門」前もようやく少しだけ静かになりました。しかし、夜の特別拝観を行っていたため、まだまだ続々と参拝客が押し寄せていました

清水寺@京都-03
清水寺の「西門」と「三重塔」。左手に見えているのは、色鮮やかな「鐘楼」です

清水寺@京都-04
遠くからでも姿が見える「三重塔(重文)」。847年創建で、現在のものは1632年に再建、1987年に解体修理されています。高さ31mの堂々とした三重塔で、一重部分には大日如来像が祀られているそうです

清水寺@京都-05
三重塔は比較的最近になって修理されているため、極彩色の文様(桃山様式というそうです)が残っています和様の美しさを感じますね

清水寺@京都-06
三重塔前にある「西門(さいもん)(重文)」を背後から見たところ。切妻造りの桧皮葺きで、桃山様式と言われる華やかなもの。分かりにくいですが、持国天・増長天が安置されているそうです

清水寺@京都-07
西門の内部の作り。見事な極彩色!格子上げ天井が美しい門でした

清水寺@京都-08
清水寺の「鐘楼(重文)」。1607年に再建されたもので江戸時代の建築物らしい華やかな装飾が見られます。吊るしてある「梵鐘」も重要文化財。重さ2.3トンあるそうです!強度を増すためとはいえ、6本足なのは珍しいですね

清水寺@京都-09
仁王門から本堂へ向かう参道沿いにある「随求堂(ずいぐどう)」。1718年の再建で、七重の獅子蓮華台座に坐る八臂の秘仏「随求菩薩」を祀っているそうです。今まで全く知りませんでしたが、ここで胎内めぐり(真っ暗な地下を一周できる)も受け付けてました!


特別開扉中の「坂上田村麻呂公彫像」は・・・

この日は、「西国三十三所結縁総御開帳」のため、秘仏のご本尊がご開帳されているだけではなく、清水寺の本願「坂上田村麻呂公一千二百年御遠忌」にあたり、普段は拝観することができない「坂上田村麻呂公彫像」にもお会いできるチャンスだったのですが・・・。

本堂の拝観終了時間が迫っていたため、開山堂の拝観を後回しにしたのです。後から行ってみるともうすでに閉まってました・・・。普段はほぼ見ることが出来ないお堂ですが、開山堂のご開帳は「2009年5月31日まで」開催されていますので、ぜひこの期間中に行ってみてください。


清水寺@京都-10

清水寺の「経堂(重文)」では、ワダエミ装束展「日本の祈り」という企画を開催していました。時間が無かったのでスルーしましたが、色んなことをやってるんですね。ちなみに、経堂は1633年の再建で、2000年に解体修理が終わったばかりです

清水寺@京都-11
清水寺の「田村堂(開山堂)」。清水寺創建の本願主・坂上田村麻呂の像を祀るお堂ですが、この日は「一千二百年御遠忌」ということで特別開扉されていました!この貴重なチャンスも、残念ながら、時間が無くてお目にかかれず・・・

清水寺@京都-12
木の色合いが渋い「轟門」。東大寺転害門を模したものだとか。その先の廻廊を通って、本堂へ向かいます。画面の隅に少し写ってますが、レンタル着物を着た観光客の方の姿が多いんですよね。こんなサービス、奈良公園辺りでももっとあってもいいのかも


本堂の内々陣は、圧巻の仏像空間でした!

今回のお目当ては、もちろん西国三十三所結縁総御開帳です(こちらも期間は「2009年5月31日まで」です)。料金100円で、本堂の内々陣まで入らせていただけるのですが、これが想像をはるかに上回るほどの大迫力だったんです!

内々陣では、多数のロウソクが灯されていて、荘厳な雰囲気が漂っています。3つの厨子が並んでいて、中央にはご本尊の「千手観音立像」、向かって右には「毘沙門天立像」、左には「地蔵菩薩立像」がいらっしゃいます(3体とも秘仏です)。その間には、千手観音の眷属「二十八部衆」が立ち並び、少し高い位置には風神・雷神像がいらっしゃいます。

清水寺には何度も来ていますが、正直なところ、本堂にこれだけの素晴しい仏像たちがいらっしゃるなんて、全く想像したこともありませんでした。改めて目の前にすると、本当に圧倒的ですね。どこのお堂にも負けないくらいの、濃密な仏像空間でした。

清水寺ホームページの「境内のご案内」のページから、色んな仏像の写真を見ることができますので、ぜひ一度見てみてください。その数の多さに驚くと思います。

また、33年に一度しかご開扉されない秘仏「十一面観音像」も、かなり面白い像でした。

四十二臂の千手観音像なんですが、2本の長い腕を頭上で組み合わせ、その上に小さな如来像を掲げているという、他にはなかなか見られないものなんです。この形の千手観音像を「清水型観音」というそうですが、私は同型のものはまだ見たことがありません(ホームページではお前立ちの画像が公開されています)。

とにかく、なかなかご本尊にお会いできるチャンスはありませんが、本堂の内々陣までであれば、お盆期間などに公開されることもあるようですので、ぜひ行ってみてください。もの凄い迫力ですし、頭がクラクラしてくるような、仏教的な密度の濃さを感じられると思います!

なお、舞台側からも内々陣の様子はチラリと覗くことはできますが、普段は厨子は閉められていますし、ほとんど中の様子を伺うこともできないでしょう。舞台からの景色に見とれるのは当然だと思いますが、そのすぐ後ろにこれだけのすごい仏像さんたちが並んでいることをお忘れなく!


清水寺@京都-13

清水寺の「本堂」。ほとんどの観光客は、懸造りになった舞台からの眺めに夢中になってしまいますが、そのすぐ後ろには、素晴しい仏像が立ち並んだ本堂があるんです!

清水寺@京都-14
本堂の内陣の様子。ここからでもご本尊がいらっしゃる内々陣の様子がほんの少しだけ見えます(ほとんど見えませんが)。巨大なカネ(「きん」ともいうそうです)があり、これを鳴らしてお参りすることもできます

清水寺@京都-15
清水寺の本堂前には、妙にテカテカした「出世大黒天」さんがいらっしゃいました。いくらなんでも色彩が強すぎるような・・・

清水寺@京都-16
・・・と思ったら、大々的にグッズ化されていて、ゴム製の「大黒守マスコット」や、ストラップにお守りまで!握り心地のいい柔らかさですが、大黒天さんを握り締めるのも失礼なような・・・(笑)

清水寺@京都-17
清水寺の本堂脇にある、弁慶が使っていたとされる巨大な「錫杖(しゃくじょう)」。大きい方は、長さ2.6m、重さ96kgの巨大サイズ!持ち上げるとご利益があるとされるため、誰もが一度はチャレンジしますよね

清水寺@京都-18
本堂の舞台から眺めた「奥の院(重文)」。新緑が美しく、この日も沢山の観光客の方が記念撮影をしていました。でも、奥の院にも多数の仏像さんがいらっしゃること、皆さん知ってますか?

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奥の院の方面から眺めた本堂。清水寺といえば、やはりこのアングルですね。逆光になってしまいましたが、三重塔も見えて、とても美しい景色でした!


舞台もいいけど、お堂もご覧ください

また、本堂の舞台からの景色を楽しんだあと、すぐに対岸の舞台がある「奥の院」へ向かう方が多いと思いますが、ここもぜひ山側に立ち並ぶ諸堂を見てみてください。

「阿弥陀堂(重文)」などは堂々として美しいお堂ですし、ご本尊の丈六サイズの「阿弥陀如来坐像」なども見られます。「釈迦堂(重文)」にも、穏やかな「釈迦如来坐像」がいらっしゃいます。こんなところに注意しながら見てみると、清水寺もよりいっそう楽しめると思います!


清水寺@京都-20

清水寺境内にある「地主神社」。やはり若い人たちは「えんむすび」が大好きなんですね。急な石段にもめげずにみんな上がっていきます。一方、いくらかお年を召した方は、ほぼ全員がスルー。私たちも、もちろんスルーしました(笑)

清水寺@京都-21
西国三十三所などの納経所。本堂と阿弥陀堂の間にヒッソリと建っているため、興味の無い方は、存在すら気づかないかも

清水寺@京都-22
清水寺の舞台とは反対の山側にひっそりと佇む「釈迦堂(重文)」。1972年に豪雨の被害を受けたため、1631年の再建当時の姿に戻したそうです。目立たないけど、立派な重要文化財です!

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釈迦堂の内部。ご本尊は「釈迦如来坐像」で、穏やかな姿がとても印象的です

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釈迦堂の隣、ちょっと奥まったところにある「百体地蔵堂」。子どもを亡くした親が、子どもに似た地蔵を探すのだそうです。夏には「地蔵盆会」が執り行われます

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釈迦堂と奥の院の間にある「阿弥陀堂(重文)」。1631年の再建で、前面を開け放って、礼堂(らいどう)としての機能も果たしているそうです。朱色と木肌の落ち着いた色合いのコントラストが美しいお堂でした

清水寺@京都-26
阿弥陀堂のご本尊「阿弥陀如来坐像」。像高192cmの、いわゆる丈六の堂々とした仏様で、1633年の作だそうです


舞台造りの「奥の院」も渋いんです

そして、舞台造りの美しい建物「奥の院」は、隅から隅まで眺めても飽きないほど、とても渋いお堂でした。こちらのご本尊は千手観音さまで、脇侍には地蔵菩薩・毘沙門天に、二十八部衆、風神・雷神と、本堂とほぼ同じメンバーがいらっしゃいます。近くで見ることができないのが残念ですが、どうぞお見逃し無く!


清水寺@京都-27

本堂と同じく舞台造りになっている「奥の院(重文)」。舞台からの眺めにばかり目が行きがちですが、こんなに渋いお堂なんです。私も全く気づきませんでした!

清水寺@京都-28
清水寺「奥の院」のご本尊は千手観音さま。脇侍の地蔵菩薩・毘沙門天に、二十八部衆、風神・雷神と、多数の仏像が並んでいます。薄暗くてほとんど見えませんが、迫力だけは十分に伝わってきました

清水寺@京都-29
お馴染みの「音羽の滝」。こんこんと湧き出る清水は、古くから「黄金水」「延命水」と呼ばれ、清水寺の名前の由来にもなっています。特製のお茶碗も販売されてました

清水寺@京都-ご朱印
清水寺でいただいたご朱印です。ここまで力強い書は、他にはなかなかありませんね



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■清水寺(音羽山)

HP: http://www.kiyomizudera.or.jp/
住所: 京都府京都市東山区清水1-294
電話: 075-551-1234
宗派: 北法相宗大本山
本尊: 千手観音(秘仏)
創建: 778年
開基: 延鎮
拝観料: 300円
拝観時間: 6:00-18:00
駐車場: 周辺の民間駐車場を利用
アクセス: 市バス「清水寺」「五条坂」下車、徒歩15分

※西国三十三ヶ所観音霊場の第16番札所
※洛陽三十三所観音霊場の第10~14番札所










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