2014-02-11

砂をかけ合う楽しい奇祭!廣瀬大社『砂かけ祭り』@河合町

砂をかけ合う楽しい奇祭!廣瀬大社『砂かけ祭り』@河合町

水の神を祀る河合町の古社『廣瀬大社』(または廣瀬神社)。毎年2月11日(祝)に、砂をかけ合って五穀豊穣を祈願する奇祭「砂かけ祭り」が行われます。全身砂まみれになりましたが、これが楽しいんです!最後までずっと笑いっぱなしでした!


河川の合流地に鎮座する、大和の水の神

河合町川合に鎮座する『廣瀬大社』(ひろせたいしゃ。「廣瀬神社」とも)。崇神天皇9年(紀元前89年)の創建と伝わる古社で、主祭神の「若宇加能売命」(わかうかのめのみこと)は、別名を豊宇気比売大神(とようけひめのかみ)といい、伊勢神宮外宮に祀られる神様でもあります。

佐保川・初瀬川・飛鳥川・曽我川・葛城川・高田川など、大和盆地を流れるすべての河川が合流する重要な地に祀られ、水の神・水田を守る神・五穀豊穣の神として篤く信仰されてきました。

天武天皇4年(675年)に『龍田大社』の風神とともに祭祀が行われて以来、古くは名神大社、中世には二十二社(中七社)、近世は官幣大社と、高い社格を有してきた神社でもあります。

JR法隆寺駅から徒歩で30分ほどかかるなど、ややアクセスがよくないため、普段はとても静かですが、毎年「2月11日」(祝)には、奇祭「砂かけ祭り」が営まれることで知られています。

私たちはこの日初めて参加できたのですが、想像以上の盛り上がりっぷりでした!


砂かけ祭り@廣瀬大社(河合町)-01

河合町の古社『廣瀬大社』。参道の看板にも「衣食住の守護神」「大和の奇祭 2月11日 砂かけ祭」の文字が見られます。砂かけ祭りの当日は、交通整備も行われますし、隣接する「株式会社ヒラノテクシード」さんが駐車場を無料開放してくださっています。ありがたいですね!

砂かけ祭り@廣瀬大社(河合町)-02
境内にある廣瀬大社の由緒書き。天武天皇の時代から、風の神を祀る龍田大社とともに、水の神を祀る神社として篤く信仰されてきました

砂かけ祭り@廣瀬大社(河合町)-03
参道には、この日がデビューとなる河合町のゆるキャラ「すな丸」くんのイラスト入りののぼりがずらり。少し先では両脇に色んな出店が並んでいて賑やかでした。余談ですが、「市場茶屋」さんという屋台でいただいた古代米ご飯と豚汁(それぞれ@150円)が、安くてボリュームもあって美味!来年も食べたいです!

砂かけ祭り@廣瀬大社(河合町)-04
まさにこの日がお披露目のすな丸くんと握手できるステージなども。オリジナルグッズなども販売されていました。砂をかける気マンマンのデザインで、おでこの部分に河合町の特産品であるぶどう(デラウェアや巨峰など)がついています


水に見立てた砂をかけ合い多雨を祈願します

廣瀬大社の「砂かけ祭り」は、境内に敷き詰められた砂を雨に見立ててかけ合って五穀豊穣を祈願する「御田植祭(おたうえさい)」、いわゆるオンダ祭りです。数多くの神社で御田植祭は行われていますが、水の神社が、あえて砂を使って行うのがユニークですね。

砂かけ祭りは、拝殿で行なわれる「殿上の儀」は11時から。拝殿前の広場で行なわれる、砂をかけ合う「庭上の儀」は14時からの2部構成になっていて、一般的に知られているのは庭上の儀です。


[1]拝殿前の広場に4本の青竹を立て、注連縄を張って、そこを田んぼに見立てます。

[2]主役の「田人」と「牛」が登場。手にした農具、鋤(すき)・鍬(くわ)・犂(からすき)・馬杷(まぐわ)などを使用し、苗代作り・田作り・田植えの所作を行います

[3]太鼓の合図で、田人と牛、そして参拝者が砂をかけ合います

[4]次の太鼓の合図で終了。1回5分ほどで、田人たちは一旦退場します

[5]これを、鋤・鍬が2回ずつ、犂・馬杷が3回ずつ、計10回繰り返します(以前は計12回行っていましたが、負担が大きすぎるため減らしたのだとか)。15時半ごろ終了。


砂かけ祭り@廣瀬大社(河合町)-05

社務所の張り紙。近くで撮影したい方は「撮影許可証」をもらい、注意事項を聞くようにとのことでした。また、「田人も牛も視界が狭いため接近し過ぎると危険」「砂が飛び散るため撮影機材はしっかりガードして」といった注意文もありました

砂かけ祭り@廣瀬大社(河合町)-06
砂かけ祭りの庭上の儀の舞台。拝殿前にはきれいな砂が敷かれています。これは本番1時間ほど前の様子。間もなくここが大騒ぎになります!拝殿では和太鼓の演奏などが行なわれていました

砂かけ祭り@廣瀬大社(河合町)-07
14時から砂かけ祭り・庭上の儀が始まります。白い装束を身にまとい、鋤を手にした田人が登場。田んぼに見立てたエリアをぐるりと一周した後、本殿へ向かって一礼し、田を耕す所作を行います

砂かけ祭り@廣瀬大社(河合町)-08
そして、いきなり鋤を使って砂をまきちらし始めます!河合町の消防団の方々が危険を避けるためにガードしています。最初は田人1人だけですが、2回目以降は2人になったり、牛が混ざったりします

砂かけ祭り@廣瀬大社(河合町)-10
お子さんたちがなだれ込んで、田人と砂をかけ合います。さすが地元のお子さんだけあって、カッパ&ゴーグルの完全防備ですね!


カッパやゴーグル必須。砂まみれになります

「砂まみれになるのでカメラなどはしっかりガードしておくこと」

前もってそう聞いていましたが、最初の2回目くらいまでは比較的おとなしく進んだため、ちょっと拍子抜けでした。ゴーグルもカッパも持っていったのですが、油断して着ていなかったんです。

ところが、3回目くらいから次第に激しくなっていって、あっという間に全身が砂まみれになりました!

カメラはシャワーキャップを使ってボディをガード。壊れても諦めがつくように古い機種を持って行きました。またiPhoneはイヤホンジャックなどを塞いで裸で使用しましたが、砂まみれになりながらも何とか無事でした。くれぐれも注意しましょう。


砂かけ祭り@廣瀬大社(河合町)-11

牛と田人が馬杷(まぐわ)を引いて登場。田を耕す所作の後、大暴れします!

砂かけ祭り@廣瀬大社(河合町)-13
このレベルで砂が飛び散ります

砂かけ祭り@廣瀬大社(河合町)-14
次々に!

砂かけ祭り@廣瀬大社(河合町)-15
田人や牛から砂を掛けられるだけではなく、彼らにも砂を投げつけます。お互いにやり合うんですね。これが次第にヒートアップして、かなりの勢いで砂を投げつけられたりしますから、田人役の方も大変でしょう

砂かけ祭り@廣瀬大社(河合町)-16
近寄りすぎると、振り回した鋤などが直撃しますので、くれぐれ注意が必要です

砂かけ祭り@廣瀬大社(河合町)-17
こんな感じですから、あっという間に砂まみれです!また、田人が撒く砂よりも、自分の背後から田人に向かって投げられた砂がかかる方が多かったですね。よほど遠くに避難していないと必ず砂がかかります

砂かけ祭り@廣瀬大社(河合町)-18
砂が塊で向かってきてます!(直撃しました)

砂かけ祭り@廣瀬大社(河合町)-19
最初こそ注連縄のエリアの中で行なわれますが、すぐにそこを飛び出し、拝殿前や鳥居のところまで範囲は広がります。プロレス会場での場外乱闘みたいなイメージです(笑)

砂かけ祭り@廣瀬大社(河合町)-20
砂のかけ合いが激しいほど、雨に恵まれて、秋の実りが豊かになるそうです。盆地でずっと水不足に悩んできた大和の人々にとって切実な願いだったんでしょう

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拝殿前の部分はステージになっていて、そこに陣取っているカメラマンの方も多いのですが、そこへも容赦なく砂は掛けられます!安全な場所なんてどこにもありません!


境内の至るところで砂が飛び散ります!

砂かけの儀式を、「約5分×10回」繰り返して行いますが、最初は人が多すぎてなかなか身動きが取れませんが、次第に人も散っていって自由になります。また、みんな回を追うごとに少しずつ荒っぽくなっていくのも面白いですね。

地元の子供たちにとっては楽しいイベントでしょうし、中学生くらいの男子ともなると、田人に思いっきり砂を投げつけたため、切れられて、お尻をど突かれていたりしました(笑)

私たちも砂をかけられたり、かけたりしましたが、どちらも楽しいんです!イメージとしては、トマトを投げつけ合うスペインのトマト祭りとか、水の入った田んぼで泥をなすりつけ合うお祭りなどに近いかもしれません。最後までゲラゲラ笑いながら楽しめました!


砂かけ祭り@廣瀬大社(河合町)-23

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最後に早乙女が登場して、田植えの所作を行います。置いているのは、稲の苗に見立てた松葉「松苗」。これを持ち帰ると福が訪れるということで、みんな一斉に取りに行くのですが、小学生たちのスピードには敵いません(笑)

砂かけ祭り@廣瀬大社(河合町)-39
最後に、中央に台を移動して「松苗」と「田餅(たもち)」を撒きます。みんなすごい勢いで、砂をかけ合っている時よりも怖かったくらいです。押しつぶされないように気をつけましょう!

砂かけ祭り@廣瀬大社(河合町)-41
松苗には、松葉とともに数粒の籾種が巻かれています。これできっと無病息災で過ごせるでしょう


11時からの「殿上の儀」も拝見したいです

●砂かけ祭りは、とにかく楽しいお祭です!しかし、近くで見ようとするほど、全身が砂まみれになります。カッパ・プール用ゴーグルなどを用意しておくといいですね。また、あらぬ方向から押されたりしますので、できるだけ手ぶらで、身軽な格好がベターです。

●カメラの砂よけは必須です。完璧なガードは難しいかもしれませんが、雨天の撮影のような準備は必要でしょう

●11時~「殿上の儀」、14時~「庭上の儀」。私たちは13時頃に到着しましたが、駐車場はまだ余裕がありました。14時ギリギリに行っても十分に楽しめますが、出来れば殿上の儀から観たいですね。屋台なども出ていますので、それなりに時間は潰せます

●すぐ近くの「定林寺」では、涅槃図の特別公開をしていました。調べたところによると、
こちらには市場総代の保有となっている4体の仏像(3体は平安時代、不動明王像のみ室町時代)が安置されているとか。少し早めに行って拝見しておくといいですね。

(河合町ホームページ→「定林寺仏像」。こちらのブログも参考になります→ 「奈良県 ・ 定林寺 「町で守られる十一面の巻」 : ひたすら仏像拝観」)

●ボランティアガイドに案内してもらいながら、砂かけ祭りとともに周囲の名所をたどる「砂かけウォーク」という会も催されています(参考:「廣瀬神社(砂かけ祭り)ウォーキング: 安堵観光ボランティアの会)。歩くのがお好きな方はぜひ!


砂かけ祭り@廣瀬大社(河合町)-42

廣瀬神社でいただいた御朱印です。「水神」の文字が映えますね。印刷物などでも「廣瀬大社」と「廣瀬神社」の名称が混在していましたが、御朱印は廣瀬神社でした。ちょっとややこしい……



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■廣瀬大社(廣瀬神社)

HP: http://www.hirosetaisya.com/
住所: 奈良県北葛城郡河合町川合99
電話: 0745-56-2065
主祭神: 若宇加能売命(わかうかのめのみこと)
創建: 伝・崇神天皇9年(紀元前89年)
拝観料: 境内無料
駐車場: 無料駐車場あり
アクセス: JR関西本線「法隆寺駅」から徒歩約30分(最寄りのバス停は「城古」「城古東」)


■廣瀬神社の砂かけ祭り(御田植祭)

開催日: 毎年2月11日(祝)

※2月11日の砂かけ祭り当日は、隣接する「株式会社ヒラノテクシード」さんが駐車場を無料開放してくださっています。台数に余裕はありますが、それでも満車になるようですから、お気をつけください。

※砂かけ祭り当日は、巡回バスも運行されます。「河合町ホームページ」などを参照してください


■参考にさせていただきました

玄松子の記憶 - 広瀬神社 廣瀬大社
廣瀬大社 - Wikipedia
廣瀬神社 奇祭 砂かけ祭り - YouTube
廣瀬神社 砂かけ祭|春日野奈良観光








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