斉明天皇が眠る八角形墳『牽牛子塚古墳』@明日香村
この時期の天皇家の墓に特有の「八角形墳」であることが判明し、斉明天皇が埋葬されたことが有力視されるようになった『牽牛子塚古墳(けんごしづかこふん)』。ひと目だけでもその様子を見ておくために、今頃になって行ってみましたが、もちろんそれほど面白いものではありませんでした(笑)
牽牛子塚古墳(けんごしづかこふん)とは
明日香村にある『牽牛子塚古墳』は、古墳造営の終末期のもので、別名「あさがお塚古墳」と呼ばれます(牽牛子とはあさがおの別称)。
この古墳が話題となったのは、調査の結果、天智天皇の母である「斉明天皇」の墓(娘の間人皇女との合葬)であることがほぼ確実となったためでした。その決め手となったのは、天皇家の陵墓に特有の「八角形墳」であることが判明したことでした。
墳丘全面が白い切り石で囲われて、八角形になるように途中で約135度の角度に曲がっている、さらに石室も、巨大な柱状の切り石で囲われた例を見ない構造だったことなどが分かったのです。
●「牽牛子塚古墳」参考サイト
牽牛子塚古墳 - Wikipedia
asahi.com(朝日新聞社):斉明天皇の墓、ほぼ確実 牽牛子塚古墳は八角形墳 奈良
asahi.com : 「世界遺産登録へ一歩」 牽牛子塚古墳から特異構造
(※新聞社のページは時間が経つと見られなくなる可能性があります)
なお、発掘調査以前の外観は、奈良の名所・遺跡さんのページに画像が掲載されていました。古墳というよりも、知らない方が見たら防空壕かと思うような形ですね。
●牽牛子塚古墳の現地説明会の様子
牽牛子塚古墳 現地説明会 配布資料(2010/9/11)
牽牛子塚古墳 現地説明会 と 明日香散歩 - ゆーくんはどこ? - Yahoo!ブログ
牽牛子塚古墳説明会
見やすい画像なども掲載されていますので、まずはこれらのサイトをご覧ください。
ちなみに、現在はここから2.5km離れた円墳「車木ケンノウ古墳」が斉明天皇陵に指定されていますが、また新たな証拠が出ない限りこれは変わらないそうです。
まだ調査中でひっそりしていました
現地説明会に行けなかった(=行く気合が足らなかった)私たちは、その様子を一目だけでも見ておくために、今頃になって牽牛子塚古墳に行ってみました。もちろん、何かが見られると期待したわけではなく、ただその雰囲気を味わいに行っただけなんですが、想像以上に何もないところで驚きました(笑)
飛鳥駅の西側は観光客の姿も少なく、そんな場所で天皇陵らしきものが発見されるんですから、改めてすごいことですよね。
とにかく、今から現地に行っても、よっぽどのマニアさんでなければ楽しめるものではありませんのでご注意ください!
斎明天皇のお墓であることがほぼ確実視されたことで話題となった『牽牛子塚古墳(けんごしづかこふん)』。近鉄飛鳥駅から徒歩10~15分ほどの位置にあり、明日香村の中でも特にひっそりとした場所にあります
牽牛子塚古墳の手前は、コスモスが満開の一角と、収穫直後の水田がありました。その周りはこんもりとした森とセイタカアワダチソウの草むらばかりです
この日の牽牛子塚古墳の様子。もちろん立ち入り禁止で、作業している方の姿がチラホラ見える程度で、静かなものでした。この調査が終わるとまた埋め戻されることになるようです
牽牛子塚古墳の内部の写真パネルが展示されていました。とても詳細な調査がされたことは分かりますが、残念ながらすぐに八角形と見分けられるものでもないようです
こんなテントが張ってあるのは見えましたが、これを眺めても楽しいはずがありません。よっぽどの物好きかマニアさんでなければ、来るだけの価値はないでしょう
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■牽牛子塚古墳
HP: 明日香村ホームページ
住所: 奈良県高市郡明日香村越
駐車場: なし
アクセス: 近鉄吉野線「飛鳥駅」より徒歩15分