2007-11-16

修験道の雰囲気が漂う『金峯山寺』@吉野

金峯山寺

ここ最近、あまり山方面に行っていなかったのと、そろそろ少しは紅葉を期待してもいい頃合だということで、久々に『金峯山寺』に行ってきました。ここは個人的には2回目なんですが、どうも以前に来た時の記憶が薄くて、それほど記憶に無いんですよね・・・。

まだ紅葉には早い平日(金曜日)だというのに、吉野にはそれなりに人出がありました。桜で有名な山ですから、春の賑わいには到底及びませんが、それでも沢山の方が散策しています。


修験道の大本山!世界遺産の一部です

その歴史を調べてまとめてみると。。。。

山がちな奈良の土地の中でも、山深いところにある吉野。南北朝時代に南朝が置かれた土地としても有名です。この「金峯山(きんぷせん)」一帯は古くから広く知られた聖域で、白鳳時代に「役行者(えんのぎょうじゃ)」が修行に入り、修験道を開始。蔵王権現を本尊とする大峰修験宗の総本山となりました。

明治時代には、政府の神仏分離の方針により、修験道は禁止されていた時期もあったのですが、今では境内に鳥居があったりと、独特の姿が見られます。ちなみに、山号は「国軸山(宇宙の中心の山!)」です。

実際に、お寺と神社が一緒にあるというのはなかなか変わった風景ですね。本堂の「蔵王堂(国宝)」が明らかに素朴で逞しい、山寺らしい風情ですから、余計にそのコントラストが映えます。

また、3体並んだご本尊「蔵王権現」は全身が青色で、とても厳しい表情をしています。これは一般公開されていないため、実物を拝むことができる機会はなかなか無いと思いますが(平成16年からの1年間、世界遺産登録記念でご開帳されていました)、やはり独特のルックスをしていますね。本堂内で公開されている「金剛蔵王権現」の像もとても勇壮で、見飽きない姿です。

金峯山寺-01
少し離れた位置から見た「仁王門(国宝)」。吉野の通り沿いということもあってか、電線が多くて見栄えはイマイチ

金峯山寺-02
下から見上げた「仁王門(国宝)」。さすがに風格があります

金峯山寺-03
「蔵王堂(国宝)」。高さ34m、四方は36m。白鳳年間に、役行者が創建したと伝えられ、現在の建物は安土桃山時代の建立です

金峯山寺-04
蔵王堂を正面から。この奥には三体の蔵王権現をご本尊として奉っています(非公開)

金峯山寺-05
本堂の正面脇にある「天満宮」。お寺の境内に鳥居。修験道のお寺らしい光景です

金峯山寺-06
正面に見える塔が「南朝妙法殿」。この方向へ進んでいくと「役行者銅像」や、脳天大神を奉った神社などがあります

金峯山寺-07
紅葉にはまだ早かったのですが、この木だけはそれなりに色づいてます

金峯山寺-08
金峯山寺のご朱印です。でも・・・墨が薄いし、よ~く見ると日付とか曲がってないか(笑)?


奇祭もあり、奥が深いお寺です

さらに、ここは毎年7月7日に開催される奇祭「蓮華会(れんげえ)・蛙とび行事」も有名ですね。個人的にはお祭りの類には全く興味がないのですが、カエルの着ぐるみをきた人が登場する、なかなかファンキーな内容なのだそうです。ホントに修験道って奥が深いですね(笑)

また、どーでもいいことですが、金峯山寺のホームページには「ライブカメラ」まで設置されているのがスゴイですね~。混雑状況の確認ぐらいしか使い道が思い浮かびませんが、なかなか力の入ったサイトになってます。奈良のお寺の中では相当に充実している方かもしれません。

パッと見ると普通のお寺に見えますが、ところどころに修験道の香りが感じられますね。それほど派手なところはありませんが、お寺好きなら楽しめる寺院だと思います。


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■画像の一覧は【Flickr】でどうぞ。



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■金峯山寺(きんぷせんじ)

HP: http://www.kinpusen.or.jp/
住所: 奈良県吉野郡吉野町吉野山 金峯山寺
電話: 0746-32-8371
宗派: 金峯山修験本宗
本尊: 蔵王権現3躯(重要文化財)
創建: 7世紀後半
開基: 役小角(えんのおづぬ)
拝観料: 500円
拝観時間: 8:30 - 16:30
駐車場: 周辺に有料駐車場あり
アクセス: 近鉄吉野線「吉野駅」からロープウェイ5分、「吉野山駅」から徒歩10分

※世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の構成要素の一つ






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