
2014-07-20
犬養孝と万葉を歩く (別冊太陽―日本のこころ)
全国の「万葉故地」を歩いた犬養孝さんの取材ノートをもとに万葉歌の魅力を紹介した一冊
日本全国の万葉故地(万葉の歌に登場した土地)を歩き、その魅力を伝えた犬養孝さん。没後に自宅から見つかった「取材ノート」とともに50の土地を紹介した、別冊太陽シリーズの一冊。
万葉集ゆかりの土地というだけでも、どこか懐かしく感じられるものですが、先生が全国を歩いたのは、今から半世紀近くも前のこと。私が生まれたころに近く、どこか原風景に近いような親近感を覚えました。
説明文:「日本中の万葉の故地を歩き、風土に宿る歌心の研究に情熱を傾けた犬養孝。著書「万葉の旅」はいまも万葉ファンのバイブルである。没後、自宅から発見された「取材ノート」をもとに、犬養の訪れた万葉の地50景を選び紹介する。」
本書では、先生の取材ノートを紹介し、足跡をたどる形をとっています。若い頃から何度も訪れた飛鳥などに関するノートは少ないのが残念ですが、全国の1200にものぼる関連の土地を巡っていて、旅行を追体験している気分になりますね。
取材の内容をまとめたものは『万葉の旅〈上〉大和 (平凡社ライブラリー)』(紹介記事)として出版されていますので、こちらを読むのがいいでしょう。
また、資料などは明日香村『犬養万葉記念館』(紹介記事)で見られます。
発売が2001年と古いため、書店ではもう手に入らないと思いますので、図書館か古書店などを探してみてください。