自分の時間を取り戻そう―――ゆとりも成功も手に入れられるたった1つの考え方
人気ブロガーさんが語る「生産性を高める」考え方。概ね賛同!
有名ブロガー「ちきりん」さんが、「生産性を高める」(≒労働時間を短くする)ことの必要性について論じた一冊。実践的なノウハウを紹介するというよりは、どうしてそうした考え方が必要なのか、といったマインド面を刺激する内容です。
個人的に普段から心がけていることとの共通点も多く、ほぼまるっと共感できる内容でした。
「内容紹介」より
朝から晩まで忙しく働いている生活を脱して、時間や心のゆとりを持つにはどうしたらいいのか?筆者はその答えを「生産性を高める」ことにあると説きます。
その第一は、ダラダラと長時間労働するのではなく、それをどうやったら短時間で片付けられるかを考えること。出来ないことはやらない、家事や事務など外部へ委託できるものは委託するなど、仕事や育児など、重要な事柄に集中するために余計なことをしない、という考え方が必要です。
筆者は、いま日本でもっとも生産性が高いのは「ワーキングマザー」と「外資系企業の社員」だとしています。忙しさのため睡眠時間を削るくらいでは対処できず、そこから生産性アップのためにさまざまな工夫が始まります。逆にそこまで追い込まれないと、長時間労働で乗り切ってしまおうと考えてしまうのが問題だとしています。
仕事熱心な人じゃなくても、現代人は「ひとつのことに時間を全投入する」という形に陥りがちです。しかし、目指すべきは「生産性を高く+目標は高すぎないほどほどに」を目指すべきだとしています。
すべてにおいて100点をとるスーパーマンになろうとすると疲れ果ててしまいます。短時間ならともかく、長期に渡ってそんな無理は続けられません。どこかで見切りをつけて、手抜きできる科目は切り離していくべきなんでしょう。
生産性を高めるための働き方としては、ToDoListを「頭が動くときにしかできないもの」と「頭が動かない時間でもできるもの」に分けているとか。私もまったく同様にしています。頭の働く時間は年をとるごとに短くなっています。貴重な時間を単純作業で浪費してしまわないよう、こうした考え方は常に持っておくべきだと思います。
全体を通してみると、「生き方の転換」を求められているとも言えます。
金融系雑誌の「20代から老後に備えて貯蓄すべし」というような記事にも疑問を投げかけています。収入の少ない若い頃、月1万円=年12万円を将来のために貯蓄するのであれば、そのお金で海外旅行にでも行ったほうがいい経験になるだろうと。
また、もう一つ強く共感した点がありました。いろんなことに手を出し、大半を数年でやめてしまう人のことを「中途半端な人」扱いしがちです。しかし、初心者レベルではちょっとやればすぐ上達し、それ以降はわずかな伸び率しか得られません。プロを目指すならともかく、これは正しい選択肢ではないかと。学びの生産性が低くなってきたら、「自分の希少資源である時間を投資すべき分野なのだろうか?」と考えることが必要だとしています。
時間はとても希少です。単に「時給アップ」と捉えてしまうと本質を見誤ってしまいそうですが、少なくとも同じ時間で同じ業務をこなすことができれば、それだけ時間にゆとりができ、学習やスキルアップに充てられます。
具体的なノウハウを指南するというような内容ではありませんが、なんとなく「時間が足りなくてやりたいことができていない」と感じている人にはいい刺激になるでしょう。
とりとめのない文章ですが、この辺で。そんじゃーね!