2015-11-03

世界のエリートは大事にしないが、普通の人にはそこそこ役立つビジネス書

メールの末尾に「iPhoneから送信」をつけるなど微妙に役立つメソッド満載の一冊

個人的にも大好きな超人気サイト『デイリーポータル Z:@nifty』の編集長であり、『死ぬかと思った』シリーズの著者でもある、林雄司さんによる“ゆるビジネス書"。

タイトルこそ、緩いながらもそこそこ使えるビジネス書風で、その真逆なのかと思わせておいて、実際にそれなりに役に立ちそうな内容です。とはいえ、デイリーポータルZのファンの方でなければ、この一生懸命ふざけたニュアンスが伝わらないかも。ファンの方は裏話も豊富で読む価値ありますよ!


説明文:「なるべくラクして仕事したいすべての社会人におくる、最小限の努力で仕事ができる(ように見える)、77の裏技メソッド!「ペリーの開国提案書」ほか、ウェブの人気記事も多数掲載! 」


●第一章 重要なプレゼンを乗り切る
●第二章 最低限の努力で人を動かす
●第三章 アイデア・企画をひねり出す

章立てを見るとかなりお硬いですが、「なるべくラクして仕事したい」という脱力系メソッドが77も掲載されています。

例えば、お詫びメールを送信する際のメソッドとして挙げられているのが、「末尾に「iPhoneから送信」をつける」「慌てる(例:すいませn急いでお見積り書をお送りいたします)」など、実用的といえば実用的なものもあります。

とはいえ、やはり見どころはデイリーポータルZの運営に関する内容でしょう。「生命保険をハトが選ぶ」「知らない人の結婚式の二次会に混ざる」「納豆を一万回まぜる」など、突飛な企画はどのように生まれるのか、そんな部署がどのように社内で生き残ったのかなど、ファンにはたまらない内容です。

「記事には情報か共感があればいい」など、ウェブコンテンツの本質をついた言葉が出てきたりしますので、なかなか侮れません。誰にでも勧められる内容ではありませんので、興味のある方だけどうぞ。

余談ですが、この本、発売から1年半も経って地元の図書館へ新着本コーナーへ並べられました。ツタヤ図書館の選書がひどいなどと言われていますが、公共の図書館もこんなものです。この本を選んでくれた司書さん(またはリクエストしてくれた誰か)の勇気にお礼を述べたいと思います(笑)



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