0ベース思考---どんな難問もシンプルに解決できる
バイアスをゼロにして合理的な答えを見つける思考法。個人的にはイマイチ。
バイアスをゼロにして考えることで、合理的な「答え」を出せるという思考法を紹介する、いま話題の一冊。読み物としてはそこそこ楽しめますが、ビジネスマン向けの寓話を読んでいるようでした(笑)
紹介文にあった「人はつねに脳にしみついている何らかの偏見や既成観念などのノイズを通して思考しているという。しかし、そんなバイアスから解放されて、問題にゼロベースで対峙することで、核心に切り込み、ズバリと問題解決することができる。」ということが、エピソードを通じて語られていますが、特にゼロベースというほどでもなく、心に残らない内容でした。
説明文:「PKを蹴る方向も、人生の選択も、国の政策も、すべてバイアスをゼロにして考えろ―。あらゆるバイアスから自由になり、一発で本質に切り込む思考法。」
◎あらゆる問題を「ゼロベース」で考える
◎「PKを蹴る方向」も合理的に決められる
◎「べらぼうな利益」を生む仕掛けとは?
◎子どもより大人のほうがだましやすい
◎聞く耳をもたない人を説得する5つの方法
◎なぜ、より豊かな人ほど自殺するのか?
◎ぼくたちが仕掛けた「生命保険詐欺」のトリック
◎だからあなたは「やめるべきこと」を続けている
第2章に登場するのは、日本人フードファイター小林尊さん。体の小さな彼は、ホットドッグの早食い大会へ参加する際に、まずソーセージをまとめて飲み込み、その間に水に浸しておいたパンを後から平らげるという方法を用いて、ぶっちぎりの新記録で優勝しました。他の人間が「ホットドッグをもっとたくさん食べるには?」と考える中、彼は「ホットドッグを食べやすくするには?」と考え方を変えたことが成功に繋がったのだとか。
本書で語られるのはこういう事例です。こどものように、素人のように既成概念にこだわらずに視点を変えてみる。そうすることで新しい解決方法が見つかるとしています。
本文中にも何度か登場しますが、著者たちの前著「ヤバい経済学 [増補改訂版]」「超ヤバい経済学」を読んでからだとまた印象が違ったのかもしれません。犯罪やドラッグ、スポーツの八百長問題などを、ユニークな視点から分析しているものだとか。私も探して読んでみます。