2017-01-09

イラストレーター 安西水丸

急逝した安西水丸さんの作品集。独特のタッチ、とても好きです!

2014年に急逝なさったイラストレーター「安西水丸」さんの作品集。生前に手掛けた装丁やポスターなど、そして絵本や漫画なども収録されているなど、240ページにわたってワールドが展開されています。

個人的には、村上春樹さんの作品の表紙を飾ったり、共著を拝読したり……という程度でしたが、あらためて作品を拝見していくと味がありますね。間違いなくひとつの時代を築いた方でした。



安西水丸は1970年代より長年にわたり書籍の装丁、雑誌の表紙やポスター、小説やエッセイの執筆、絵本、漫画など、枠にとらわれることのない多様な活動をしながらも、心には「イラストレーターであることへの誇り」を常に持ち続け、ひとつの時代を築いたイラストレーターです。彼の作品は画面の要素をできる限りそぎ落としながらも、柔らかくユーモアに溢れ、ときに優しく、ときに鋭く、みる者を魅了しました。本書は4つのchapterで構成し、「小さい頃からずっと絵を描くことが好きだった」と語る氏の幼少期から晩年に至るまでの足跡を辿ります。また、公私にわたり親しい間柄だった嵐山光三郎、村上春樹、和田誠、3氏との仕事も紹介いたします。

「内容紹介」より


●第1章 ぼくの仕事 - 装丁・作画・漫画・ポスター・広告など
●第2章 ぼくと三人の作家 - 嵐山光三郎・村上春樹・和田誠
●第3章 ぼくの来た道 - イラストやエッセイなど
●第4章 ぼくのイラストレーション - 約100ページにわたって大きく作品を紹介

おそらく安西水丸さんの全仕事を網羅したような内容となっているのでしょう。どのページからも温かな雰囲気が感じられて、楽しく読めました。ファンの方は必読です!



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