
2016-11-27
源信さん 浄土教の祖
当麻出身の源信の絵詞伝が絵本に。奈良博の特別展の予習用にいいかも
平安時代の高名な天台僧「源信(げんしん)」。2016年に1000年御遠忌を迎えることを記念して発刊された一冊です。叡山文庫所蔵の「恵心僧都絵詞伝」3巻(1866年)をもとに、分かりやすい絵本のような仕立てで、その生涯を紹介しています。
説明文:「平安時代のスーパー和尚、絵本で登場!源信さんは、平安時代に活躍したお坊さん。仏教にとても大きな影響を残し、文学や芸術にまで影響を与えたスーパー和尚さんです。この絵本は、そんな源信さんの一生を、やさしい文章と絵でつづった絵本伝記です。
・大きな文字とふりがなで、小学生から読めて、親子でも楽しめます。
・絵は、昔の線画に若手デザイナーが彩色して、味わい深いオリジナル絵本に仕上げました。
あなたもぜひ、この絵本で源信さんに出会ってください!」
源信は、942年、大和国の北葛城郡当麻に生まれて、二上山を見上げながら育ちました。後に地獄と極楽を体系化した『往生要集』を著し、浄土思想を広めました。
本書では、生誕の場面から才能の片鱗を見せた少年時代、出家や修行、母との関わり、仏からのお告げなど、高僧の伝記らしいエピソードをふくめながら、教科書臭くない、お子さんでも楽しめる絵本読み物になっています。
當麻寺で今も続く「練供養会式」(迎講)の始まりなどにも簡単に触れられており、今現在、源信の故郷である二上山の麓で暮らす私にとっては、とても興味深い内容でした。断片的にしか知らなかった源信の生涯をさっとおさらいできるのがいいですね。
2017年夏には奈良国立博物館で「1000年忌特別展 源信 地獄・極楽への扉」も開催されます。その簡単な予習としてどうぞ!