2015-05-08

散歩のとき何か食べたくなって (新潮文庫)

池波正太郎さんの食エッセイ。ふらっと蕎麦屋へ入ってお蕎麦で一杯。憧れます!

優れた時代小説などを残した作家・池波正太郎さんの食エッセイ。東京の下町を中心に、寿司・そば・天ぷら・うなぎ・洋食・中華・甘味など、行きつけのお店と料理を淡々と紹介していきます。

私は池波さんの作品はこれまで読んだことがありませんでしたし、テレビで「鬼平犯科帳」なども観たことがありません。しかし、食にこだわっていらっしゃるという評判は耳にしていて、某古本屋さんで文庫本を見つけて購入してみました。重厚でありながら軽やか。さすがですね。


説明文:「映画の試写を観終えて、銀座の〔資生堂パーラー〕に立ち寄り、はじめて洋食を口にした40年前を憶い出す。外神田界隈を歩いていて、ふと入った〔花ぶさ〕では、店の人の、長年変らぬ人情に感じ入る。時代小説の取材で三条木屋町を散策中、かねてきいていた〔松鮨〕に出くわす。洋食、鮨、蕎麦、どぜう鍋、馬刺から菓子にいたるまで、折々に見つけた店の味を書き留めた食味エッセイ。」


この本は、食べ歩きがテーマになっていますが、決して最近のグルメ本のように、懇切丁寧に場所やおすすめのメニューなどを紹介していくものではありません。グルメな文豪が、どんな店を愛し、どんな料理を楽しむのか、それを憧れをもって眺めるための文章です。

お腹をぐーっと鳴らすのではなく、そのスタイルに憧れを抱きながら読むべき内容ですね。

夕方になると馴染みの店でいっぱい引っ掛けながら美味い料理を食べる。そんな古き良き江戸っ子のライフスタイルを守っているような方ですから、昭和を懐かしむ男であれば、誰もが羨むでしょう。今なお多くのファンの方たちが存在するのが十分に理解できました。

1977年に出版されたものの文庫化ということですから、それから30年近くがたった今、多くの店が店を閉めていても不思議はないようにも思えますが、池波さんに気に入られるようなお店であれば、ますます繁盛している可能性もあるでしょう。

京都や名古屋など、地方都市のお店も紹介されていますが、やはり東京がメインです。関東にお住まいの方であれば、池波さんの著書を頼りに色んな場所を歩いてみたら、きっと大都会もまた違った表情が観られるでしょうね。ちょっとだけ羨ましくなります(笑)


【散歩のとき何か食べたくなって (新潮文庫)】の関連記事

  • 『地元パン手帖』~日本全国のレトロな「地元パン」がずらり!見ていて楽しい一冊です~
  • 『うまい日本酒の選び方 (日本酒テイスティングBOOK)』~日本酒の基礎知識と全国の美味い200銘柄を紹介。解説も丁寧で初心者にも分かりやすい内容です~
  • 『ゼロから始める日本酒入門』~日本酒の用語などを丁寧に解説。個人的に他のどの本よりも圧倒的に分かりやすかったです~
  • 『散歩のとき何か食べたくなって (新潮文庫)』~池波正太郎さんの食エッセイ。ふらっと蕎麦屋へ入ってお蕎麦で一杯。憧れます!~
  • 『気がつけばチェーン店ばかりでメシを食べている』~男性ライターがチェーン店について思うままに。時間の経過が感じられて妙な味わい深さに~
  • 『英国一家、日本を食べる (亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズ)』~イギリス人ライター一家が日本の食を味わい尽くした100日間。話題の書だけに面白い!~
  • 『日本酒ガールの関西ほろ酔い蔵さんぽ』~関西の33の酒蔵を丁寧に取材し、やわらかいイラストと文章で紹介。読みやすくて実用的!~
  • 『四時から飲み: ぶらり隠れ酒散歩 (とんぼの本)』~林家正蔵さんが夕方4時から飲める店を教える一冊。魅惑的!日本酒が飲みたくなります!~
  • 『簡単、なのに美味い! 家めしこそ、最高のごちそうである。』~ジャーナリスト・佐々木俊尚さんが「食」を語る一冊。やや読みづらいですが共感できます~
  • 『全国飲食チェーン本店巡礼 ~ルーツをめぐる旅~』~飲食チェーンの本店・1号店を巡る旅。「和食さと」1号店は橿原北店だとか!意外!~
  • 『にっぽん全国 百年食堂』~椎名誠さんが全国の百年近く続く大衆食堂をめぐった一冊。肩の力を抜いて気軽に読めます~
  • 『山小屋ごはん』~山小屋でいただける美味しいご飯を紹介。男くさくて素っ気ない山のお料理はそそられます!~






  • Twitterでフォローする
  • Facebookページを見る
  • Instagramを見る
  • ブログ記事の一覧を見る







メニューを表示
ページトップへ