2015-05-04

理想の暮らしを求めて 濱田庄司スタイル

民藝運動の中心となった偉大な陶芸家。その作品と生活に迫った企画展の図録。憧れます!

2011年に、パナソニック電工汐留ミュージアム、益子陶芸美術館で開催された、同名の企画展の図録。民藝好きな友人から借りて読んだのですが、作品が素晴らしいのはもちろん、優雅で穏やかな生活スタイル、多くの人に慕われたというその人柄までも伝わってくる内容で、一気にファンになりました!

濱田庄司(Wikipedia)という方は、昭和に活躍した陶芸家です。柳宗悦、バーナード・リーチ、富本憲吉、河井寛次郎らとともに民藝運動を推進した中心的存在で、益子を拠点として作陶を行いました。

リーチに付き従って渡ったイギリス時代に収集したスリップウェア、民芸運動の最中の作品たち、さまざまな釉薬を使い分けた晩年の作品など、どれも素晴らしいですね。

得意とした「流掛(ながしがけ)」は、釉薬を豪快に上から垂らし、筋のような模様をつけるもの。一瞬で作業が終わってしまいとても簡単に見えますが、彼は「15秒プラス60年」の積み重ねの技だと述べたとか。

展覧会の図録だけに、こうした技術的な解説も詳細で、とても勉強になりました。

また、この企画展では愛用していた日用品も多数紹介されていて、まさに「濱田庄司スタイル」をさまざまな角度から紹介する内容となっています。

単に日本古来のものを大切に守るだけ、単なる田舎暮らしのナチュラリストではなく、新しい食べ物や物も積極的に取り入れていたとか。家具デザインのイームズとも面識があり、彼から直接譲り受けたラウンジチェアを、古い日本家屋でも使用していたとか。朝鮮半島風の家具や、オリジナルの家具なども身の回りに置いていたそうです。

作品集として読んでも楽しいですし、濱田庄司という方のエッセンスを理解するにも最適の書でしょう。面白かったです!



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