Casa BRUTUS特別編集 長く使いたい暮らしの道具。
中川政七商店さんと「100年続く日本のものづくり」を考える。充実のムック本
奈良で300年(!)続く企業「中川政七商店」さんとともに、「100年続く日本のものづくり」を考えるという企画。毎回充実した内容のムック本『Casa BRUTUS』さんらしく、美しく贅沢な内容で、読み応えたっぷりでした!
説明文:「長く使いたい暮らしの道具。職人による丁寧な手仕事と、その手によって生まれた、長く愛される伝統的な工芸品たち。美しく、そして、長く使いたくなる暮らしの道具には必ず、それぞれの風土で培われてきた語られるべき歴史があり、つくり手の深い想いが宿っています。100年後も続くような日本のものづくりを再発見しに、中川政七商店と一緒に、職人たちの現場に足を運んでみました。」
中川政七商店さんが展開する「遊中川」「日本市」では、日本各地の工芸品などをリデザインして、その良さを再発見する取り組みを続けています。店頭で商品を眺めているだけでもその美しさにため息が出ますが、本書ではその産地や作家を直接訪ねて、現場まで興味が持てるような構成になっています。
「日本のものづくりの産地をめぐる旅」と題して、以下の土地と商品が紹介されています。
【奈良】奈良のモダンな日用品。
【波佐見】400年の歴史が支える波佐見の器。
【山中】魯山人ゆかりの山中の漆器。
【盛岡】盛岡の美しい鉄器づくり。
【京都】歴史が香る京都のお香の世界。
【高知】森林の恵みをうけた高知の木工。
【高岡】鋳物の街、高岡の新たな挑戦。
【能美】能美・九谷焼の伝統と未来。
【燕三条】金属加工の聖地、新潟・燕三条。
【豊岡】国内唯一のかばんの産地、豊岡。
【有松】中川政七商店と訪れた絞りの街、有松。
私などは名前すら知らなかったような土地で、伝統的な工芸品が今なお作り続けられていることに感動しますね。その土地でのお勧めの立ち寄りスポットなども(ガイドブック的にではなく)上品に紹介されていますので、工芸を巡る旅に役立つでしょう。
その他にも、クリエイターさんたちが「マイベスト工芸」を語るコーナーや、中川政七商店さんのセレクトしたアイテムの紹介ページなどもあります。とても充実した素敵な内容でした!