2018-08-28
あをによし、それもよし 1 (ヤングジャンプコミックス)
奈良時代へタイムスリップした山上(憶良)主役のコメディ。面白い!古代好きはぜひ!
奈良時代へタイムスリップしてしまった、現代のミニマリスト・山上。奈良の小役人である小野老と出会って、平城京で共同生活していく……という、かなり不思議な設定のコメディ漫画です。
この設定だけみると「何だそりゃ?」と思ってしまいますが、なかなかよく考えられていて、奈良時代が好きな私などはニヤリとしてしまいました。ヤングジャンプで連載中ということなので、続きにも期待してます!
ものを持たない暮らしを目指していた現代のミニマリスト山上が質素な奈良時代へタイムスリップし……大喜び! そこでばったり出会った欲深い奈良の役人・小野老。気は合うけど、話が致命的にかみあわない! そんな2人が思いつきによって歴史を変えてしまう?
うっかり系異文化バディコメディ!
「内容紹介」より
物を持たない生活スタイルを実践するミニマリスト・山上は、奈良時代にタイムスリップして、貧しい農民の姿を「貧窮問答歌」として歌った山上憶良(やまのうえのおくら)となります。貧しさを嘆くのではなく、当時の貧しい生活にミニマリスト的な美しさを見出して……というところがミソですね。意外としっくりきてます(笑)
また、山上を受け入れた小野老(おののおゆ)は、奈良の役人です。「あをによし ならのみやこは 咲く花の にほふがごとく いま盛りなり」 (『万葉集』巻3-328)の歌で有名です。
この歌にも登場する、ならのみやこにかかる枕詞「あをによし」は、じつは未来からきた山上が教えたもので、それが何故か大流行してしまうというお話になっています。「誰も意味はわかってないけど、何かいいよね」的な流行語ですね。
などなど、本編中にはいろんな奈良時代ネタが散りばめられていますので、個人的にはかなり楽しめました。お好きな方はぜひ!