2013-10-01
エル・グレコの世界
「受胎告知」で有名な宗教画家の作品集。100点近くが収録されており、見応えあります!
大原美術館が所蔵する「受胎告知」などで知られる、スペイン画壇を代表するギリシア人の宗教画家「エル・グレコ」(Wikipedia)の作品集。その代表作98点を掲載した、とても読み応えのある内容でした。
説明文:「エル・グレコ没後400年記念 スペイン黄金期に現れた奇跡の宗教画家の傑作集。 スペインの古都トレードにやってきたギリシア人画家。光と影のドラスティックな宗教画は多くの人々を熱狂させた-。謎多き画家、エル・グレコの傑作98点余りを網羅したエル・グレコの決定版ビジュアル書。 近年発見されたクレタ島時代の初期イコン画「聖母の眠り」「聖母子を描くルカ」から有名な作品は「受胎告知」「悔悛するマグダラのマリア」「無原罪のお宿り」など多数収録。」
私はこの時代の西洋画には詳しくありませんし、どちらかというとこってりとした宗教画は苦手な部類に入ります。しかし、エル・グレコが描くものは、不思議な構図だったり、イラスト的なタッチが観られたりして、観ていて面白いですね。
この本は迫力のある大型本ではありませんが、コンパクトにまとまっていてとても読みやすかったです。巻末の解説も私のような初心者にも理解しやすいものでした。
なお、「エル・グレコ」という名前はよく耳にしますが、イタリア語でギリシャ人を意味するグレコに、スペイン語の男性定冠詞エルがついただけの通称なんだとか(本名はドメニコス・テオトコプーロス)。今でもその通称で呼ばれ続けていることに一番驚きました(笑)