巨石巡礼―見ておきたい日本の巨石22
全国22ヶ所の「巨石」スポットを紹介した一冊。写真も美しく、ガイド本としても使えます
日本国内の22ヶ所の「巨石」スポットを、豊富な写真を用いて紹介した一冊。私は巨石も好きなので、この手の本も何冊か読んでいますが、現地へ行くためのガイドブックとしても十分使える内容ですね。
説明文:「ヘンな石、不思議な石、パワーのある石……。 日本には、見ておくべき石がこんなにあります。 古くから信仰の対象になってきたような巨石や、その不思議な形で人々を惹きつけてきた石など、日本で見ておくべき巨石スポット22ヶ所を紹介する本です。石がもっとよくわかる解説文のほか、その石にたどり着くまでのガイド本でもあり、所在地や地図、問合先などのデータも掲載しています。」
掲載してあるスポットは、東北の巨石信仰の霊場であった「続岩」「羽黒岩」(ともに岩手県)、カッパドキアのようなきのこ型の岩が並ぶ「浄土松山きのこ岩」(福島県)、一刀両断された丸い巨石が見られる「太刀割石」(茨城県)、社殿と巨石が一体化した「名草巨石群」(栃木県)、厳島神社の山に鎮座する「弥山」(広島県)など。どれも本当に不思議な印象のある場所ばかりです。
さらに、奈良市の「天石立神社」にある前立磐・後立磐・前伏磐・一刀岩も取り上げられており、この巨石たちが天岩戸伝説と結びついて語られていること、柳生新陰流の開祖・柳生石舟斎が一刀両断にしたと伝わる岩の解説などもあります。
また、この手の本としては珍しく、明日香村の「石舞台古墳」が取り上げられているのもユニークですね。明らかに自然石ではありませんので、ここに混ざるようなものではないと認識していましたが、確かに不思議な巨石であることには間違いありません。
それぞれのスポットを4~6ページずつで解説。マップや行きやすさの情報もあるので親切でしょう。この石はどうしてこんな形になったのか?人の手が加わっているのか?どのような祭祀が行われたのか?など、パラパラと眺めて想像しているだけでも楽しいですから、巨石好きな方はぜひ!