
キャラ立ち民俗学
確珍犯・即身仏・天狗・飛び出し坊や・鍾乳洞など、広大なMJワールドの入門編に最適!
人が見向きもしないものを愛で、「マイブーム」という言葉の生みの親となった、みうらじゅんさん(MJ)のエッセイ集。「怪」「BUBKA」掲載の文章をまとめたものです。とりあえず「民俗学」と言い張れば無駄な努力も報われるのではないか…という観点から、そんなタイトルになっていますが、確かに少しだけ民族学的かもしれませんw
説明文:「みうらじゅんにかかれば、エロだろうがグッズだろうが祭りだろうが、世の中にあるすべての現象が深い! 些細なコトにも鋭い視点を注ぐ、みうらじゅん的民俗学エッセイ。」
テーマは、宗教と性・確珍犯・曼荼羅とお練り・大将軍神・即身仏・双体道祖神・日本にあるキリストの墓・土偶・天狗・海女・飛び出し坊や・ヌードサックス銅像・鍾乳洞・菊人形・笑い祭・フィギュ和・ゴムヘビ・地獄など。まったく脈絡が無い雑多なジャンルですが、これが全てみうらさんがこれまでに興味を持ってきたものたちです。ファンにはお馴染みのものばかりでしょう。
それぞれの章には、白黒の写真とみうらさんのイラスト1ページが掲載されていますが、基本はテキストです。新書版にこれだけのネタを詰め込むのですから、深く掘り下げているワケではありません。広すぎる守備範囲の表面だけをサラッと概略した感じですから、これをきっかけにそれぞれのテーマの著書を探していくといいかもしれませんね。
もちろん、テーマも文章も、すべて「くだらない」としか言い用のないものですから、民俗学なんて言葉に釣られたりしてはいけません。思わず苦笑いするような珍なスポットやイベントの紹介を、ニヤニヤしながら眺めるのが正解です。私は最後までニヤニヤしっぱなしでしたから、そういった意味では良書なのかもしれませんね!
ちなみに、最近のみうらさんは「一人電通」を名乗っていらっしゃいます。その意味は、「自分の媒体をいっぱい持っておいて、やりたいネタが見つかったら色んなところで一斉に書く」という意味合いなんだとか!すごい人ですねw