2012-03-23
鍾馗さんを探せ!!: 京都の屋根のちいさな守り神
京都の街角で道教の守り神・鍾馗さんを探した楽しい一冊
古い民家の壁面や屋根に、守り神として置かれた「鍾馗(しょうき)」さん。道教において、魔除けの霊力を持つ神として崇められたことから、京都や奈良の古い建物には、瓦製の鍾馗さんがいらっしゃることが多いそうです。町を歩いていてよく見かけますが、ここまで丁寧に分類されると迫力がありますね。
本書は、愛知在住の筆者さんが、鍾馗さんを見つけることだけを目的に日本各地を歩き、そのメッカとも言うべき京都エリアをマップ付きで紹介しています。この本を片手に京都を歩けば、掲載されている鍾馗さんが見つかるはずですから、地味目ながらも変わった京都ガイド本になっていますね。
もちろん画像でも様々なタイプの鍾馗さんが紹介されていて、そのパターンの豊富さに驚きました!ワイルドな風貌の方、とぼけた表情の可愛らしい方、デフォルメされた方など、バリエーションは豊富です。ちなみに、筆者さんの分類によると、奈良はやはり素朴な形のものが多いのだとか。ちょっと見てまわりたくなりますね。
「鍾馗博物館」というホームページも運営なさっていますので、まずはここで様々な鍾馗さんのパターンを見ておくといいでしょう。怖い顔をした守り神のはずなのに、色々ありすぎです!この本をきっかけに、少しでも多くの人が斜め上を見上げながら歩くようになればいいですね(笑)