2012-02-06
古事記・日本書紀を歩く―神話と伝説の世界を訪ねて (楽学ブックス―文学歴史)
古事記のストーリー通りの順番でゆかりの土地を巡ります
古事記・日本書紀の舞台になった土地を、実際に歩いて紹介する一冊。古事記のストーリー展開通りの順番で、神々の時代から大王の世紀、政権が確立するまでを追っています。
普通のガイド本とは違い、まずは古事記の現代語訳が簡単に紹介され、その舞台になった地域(出雲・宮崎・熊野・大和・難波・伊勢・吉備など)の史跡をめぐります。ただし、ガイドブック的に必要な情報を分かりやすくまとめるのではなく、「宮司の●●さんにお話を伺うと…」というように、紀行文的になっているのが特徴です。その分だけガイドブックとしてはやや使いづらいのですが(紹介したスポットの住所などの情報はちゃんと掲載されています)、読み物として面白いです。
私の地元・奈良の情報も充実していますが、やはり古事記のゆかりの土地巡りといえば、1巻の神代の舞台となった出雲や宮崎です。この辺りの記述が楽しくて仕方ありません。古事記が編纂されて1300年の節目を迎えましたので、この本を手に関連の土地へ出かけたいですね。