2011-12-17
芸術新潮 2011年 08月号
「空海」特集号。さすがの芸術新潮クオリティーです
芸術新潮2011年8月号「空海」特集号です。夏に東博で「空海と密教美術展」が開催されたため、それに合わせてたくさんの関連本が出版されましたが、その中の一冊です。芸術をテーマにした雑誌でありながら、美術的な解説よりも、空海の足跡や教えなどにフォーカスしているのが意外でした。
焼け落ちた東大寺大仏の再建に尽力した重源は、醍醐寺に学び、高野山などの霊地で修行した密教テイストの強い方だったとか。このため、大仏さまは大日如来として立ち現れたとされ、胎内には宝珠(舎利)が収められたのだそうです。また、中世には伊勢神宮を四天王が取り囲み曼荼羅化した図が描かれたり、密教ワールドの世界観が伝わってきました。
個人的には、仏教の各宗派の違いが曖昧なままだったので、密教についておぼろげに把握できて面白かったです。もっと掘り下げて調べてみたいですね。