2011-08-23

利休入門 (とんぼの本)

「利休の逸話はそのほとんどが作り話です。」と一刀両断に

偉大な茶人としてその名を知られる「千利休」。私はこの方面の知識は全くありませんが、漫画『へうげもの』の愛読者として、この本を手にとってみました。新進の若手茶人という著者が、茶道界の巨人の実像について、茶碗・茶室・侘び・禅・死など、10の項目から分析しています。図版も多く、分かりやすい内容で、全部で120ページほど。1時間もかからずに読み終わります。

その内容は、私にはちょっと衝撃的なものでした。最近の利休研究がどんな方向性になっているのかは分かりませんが、著者は、「朝顔の茶会をはじめ、利休の逸話は数多いですが、そのほとんどが作り話です。」と一刀両断しています。

利休の作として国宝にも指定されているわずか二畳しかない茶室「待庵(たいあん)」も、「私はこの二畳という極端につかいにくい茶室は、秀吉の案だったと思っています。」秀吉が貧しかった幼少期への郷愁を具体化したものと考えているのだとか。

私が知らなかった千利休像に触れられて、とても刺激的な一冊でした。


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