2017-01-30

2016年の年末ごろに読んだ本など(5冊)

別冊太陽の長沢芦雪など、アート系を中心に。まとめて5冊ご紹介します

蕭白・若冲と並ぶ近世画壇の奇想三羽烏のひとり。奇想・奔放から優美・情趣に満ちたものまで変幻自在。鋭敏な美的センスと卓越した画技。謎に満ちた天才画人の生涯と事績を、絵画作品とともに辿る、初めての一冊。

「内容紹介」より

江戸時代に活躍した奇想の絵師・長沢芦雪(ながさわろせつ)の作品と生涯を紹介した充実の一冊。円山応挙の弟子であり、円山派の本流ともいうべき優れた作品を残す一方、奇想天外な作品も多数描いています。

数年前の「MIHO MUSEUM」で感動し、そして2016年の和歌山県立博物館の企画展などを観てあらためて驚き、この本で復習していました。あらためて、この人の絵はすごいです!再認識できる一冊でした。


「美術館の雰囲気は好き」でも、十分に楽しめているかというとちょっと疑問に思ってしまう人のための本です。本書を読めば、深い芸術の知識がなくても、美術館を存分に楽しめるようになります。

・美術館のカフェに座れば「人生の景色」が見えてくる
・金曜日の夜に訪れると、素の自分を取り戻せる
・美しい庭から、美術館に親しむ
・美術館を早足で歩くと、好きな作品が見つかる
・イヤホンガイドを上手に活用するちょっとしたコツ
・一つの作品に3分間かければ見えるものが変わる
・「エア買いつけ」で作品をシビアに見る etc

今すぐできて、自分のものの感じ方や見方が驚くほど変わる方法をご紹介します。

「内容紹介」より

「美術はよく分からないという方も、美術館へ行ってみよう!」というような内容の一冊。美術館のカフェなどを楽しんだり、鑑賞する方法を変えてみたり、さまざまなアプローチが提案されています。

「そんなアングルからの本もあるのか。でもその魅力は知ってるつもりだしもう関係ないな」と思い手にとってみたら、著者さんが奈良のご出身ということで読んでみましたが、それなりに楽しめました(笑)


あるときはアヴァンギャルドなマンガ家。またあるときはキュートな絵本作家。そしてまたあるときはクールなイラストレーター…。はたして、その正体は!?作家のこれまでの軌跡を一望する、決定版「佐々木マキ入門」

「内容紹介」より

村上春樹さんの初期作品のイラストを担当していた佐々木マキさん(※男性でした)の作品を紹介した一冊。私などはそれ以外のイメージはありませんでしたが、じつは実験的な漫画作品を「ガロ」に発表していたりする漫画家がスタートだったとか。さらには、多数の絵本も手がけているのだそうです。

不思議な絵を観ているだけでも楽しいですが、インタビューがあったり、仕事場の様子が紹介されていたり、ますます興味を持てました!


本書では、センスの良いすこしラフなイラストを、クライアントの要望などに合わせ「複数のタッチを用いて様々な手法で表現」できる描き方・発想法を紹介。単にイラストを描く技術の紹介だけではなく、モチーフを決める際のコツやアイデアを拡げ、オリジナルイラストとして成り立たせるためのイラストをコントロールする方法を伝授します。

「内容紹介」より

プロのイラストレーターさんが、どうのように発想し、どのように作品を作り上げているのかを、とても分かりやすく解説した一冊。図書館で偶然見かけて手に取ったのですが、とても興味深かったです。

クライアントさんからどんなオーダーがあって、どんな打ち合わせをして、どんな思考活動をして、どうやって作品を完成させていくか。もちろん人それぞれですが、人のそういった活動をみる機会はありませんからね。

絵師さんたちは自分とはまったく違った人種だと思っていましたが、同じフリーランスだけに、意外と作業工程は似たようなもので、そういった面でも楽しかったです(笑)


欧米の仏教が急激に進歩しているのに、なぜ日本の仏教だけが旧態依然としているのか。 日本の禅宗(曹洞宗)からスタートして、アメリカやイタリアで仏教を教え、東南アジアやチベットで仏教を学び、三十年にわたり修行を実践し深めてきた二人のカリスマ僧侶が、日本の仏教を根底から更新する。「形骸化した仏教」(仏教1・0)と「方法・テクニックとしての仏教」(仏教2・0)の現在から、ラジカルな「本来の仏教」(仏教3・0)へ――。

「内容紹介」より

「どうやら日本の仏教の主流においては、仏教を教える人も学ぶ人もまともに仏教のメッセージを信じていないみたいだね。建前としては信じてるようにふるまっているけど、本音のところではまったく信じていない。特にお坊さんにそういう人が多いんじゃないか。しかもそのことすら自覚できていないんじゃないかという気さえする。(P19)」

「もともとは厳しいリアルな現実にきちんと直面することを教えるのが仏教だったはずなのに、その逆の現実を糊塗する道具に使われちゃってるんじゃないかという危惧が僕にはあるんですよ(P46)」

新たな仏教への提言。刺激的だったり、示唆に富んだ言葉が連続しますが、私個人としてはまだそれを消化できるまでに至っていません。またいつかじっくりと再読したいと思いました。


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