ダンジョン飯 1巻 (ビームコミックス)
ダンジョンで倒したモンスターを食べる。これだけなのに面白い!ダンジョンRPG好き必見!
RPGゲームによくある「ダンジョン」を探検中、そこで倒したモンスターを食料として(できるだけ美味しく)食べる。
ゲームをやらない方にとっては、最初から設定から意味が分からないかもしれませんが、ゲーム好きな人間であれば、この世界観がしっくりきたりするでしょう。私もこの設定が大好きで、発表になった時から気になっていた作品で、発売中の1巻を購入しましたが、想像以上に面白かったです!
説明文:「待ってろドラゴン、ステーキにしてやる!九井諒子、初の長編連載。待望の単行本化!ダンジョンの奥深くでドラゴンに襲われ、金と食料を失ってしまった冒険者・ライオス一行。再びダンジョンに挑もうにも、このまま行けば、途中で飢え死にしてしまう……。そこでライオスは決意する「そうだ、モンスターを食べよう! 」スライム、バジリスク、ミミック、そしてドラゴン!!襲い来る凶暴なモンスターを食べながら、ダンジョンの踏破を目指せ! 冒険者よ!! 」
『ひきだしにテラリウム』『竜のかわいい七つの子』(書評はこちら)など、SF的な短編マンガの書き手として人気の漫画家・九井諒子さんの初の長編連載です。
細かい説明は省きますが、このダンジョンは、とある村の地下で発見された古の黄金の王国。主人公の剣士ライオスたちもギルドを組んでダンジョンへ踏み込みますが、町で食料を調達するお金は無い。そこで、退治したモンスターを調理して食べることにします。
こうしたダンジョン物のRPGゲームといえば、もっとも有名なのは「Wizardry」シリーズでしょう。ただ私はプレイ経験はありません。これに近いシステムの「ダンジョン・マスター」というゲームにドはまりしていたことがありました。
このゲームでは、ダンジョンを探検する勇者は、そこで倒した食べられるモンスターを食料として、冒険を続けていきます。水が無くなれば水場まで汲みに行きますし、体力を回復するためには睡眠を取らなくてはいけません。モンスターはリアルタイムで動きまわっているため、やっと眠ったかと思ったら攻撃されて回復できないまま目覚めたりしますし、食料が調達できなければ餓死します。海外産のゲームだったので、妙にリアルなんですよね(笑)
この漫画は、そんなレトロゲームとはまったく関係ありませんが、そんな記憶を重ねてみると、より楽しめました。
ゲーム独特の「死んでも生き返られる」という設定のおかげで、全体的にぬるい雰囲気ですし、登場人物のとぼけた味もいいですね。その昔、ダンジョン探索型RPGをプレイした経験がある方であれば、きっと楽しく読めるでしょう。ぜひ!