
新装版 夏子の酒(1) (講談社漫画文庫)
日本酒ブームを巻き起こした名作漫画。いい日本酒を用意して、飲みながら読みたくなります
1988年に連載が始まり、後にドラマ化もされるなど、日本酒ブームを巻き起こした傑作漫画です。文庫本サイズの新装版で、6巻で完結しています。
私は新潟生まれで日本酒好きですから、この漫画もずっと気になっていたのですが、やはり面白いですね!読みながらお酒が飲みたくてうずうずしてしまい、すぐにいつもよりもちょっといいお酒を買いに行きました(笑)
説明文:「全国に日本酒ブームを巻き起こしたあの名作が、超ボリュームで再登場!夏子の酒造りにかけた情熱が、日本酒を、農業を変える!お日様みたいなお酒--。そんな日本一の酒を造りだすことを目標としていた、兄・康男の言葉が夏子の心を占めてはなれない。だが今、夏子はコピーライターとして大きな仕事にかかわりだしたばかり。でも、断ちがたい酒への熱い想いは、あふれるばかりだ。そして、夏子は、さらなる夢をめざす!」
あらすじを簡単に。酒蔵で生まれた夏子は、跡を継ぐ予定だった兄の死にともない、酒造りに取り組みます。古いしきたりに阻まれながらも、幻の酒米を復活させ、兄が目指していた最高の吟醸酒を作ることに情熱を傾けていき……という感じです。
日本酒の作られ方、酒蔵の風習など、一般人にはあまり馴染みがないものですが、しっかりと説明してありますので、初心者にも分かりやすいですね。日本酒に興味が出てきた方は、ぜひ探して手にとってみてください!
また、その第2部として、夏子さんの祖母の時代を描いた『奈津の蔵』(文庫版は4巻で完結)も合わせて読みました。こんな作品があったことすら知らなかったのですが、本編に負けないほど面白いです!
説明文:「大人気「夏子の酒」第2部。家族の絆とは?女性は穢れ?蔵元に嫁いだ奈津の激動の人生。昭和3年、18歳で新潟の蔵元・佐伯酒造に嫁いだ奈津。彼女を待っていたのは、慣れない酒造りに苦悩する夫・善造と、心を閉ざす義兄の遺児・菊江だった。厳しい蔵のしきたりと、心の通わぬ人々に囲まれ、広い屋敷の中、奈津はひとりぼっちだった――。」
昭和初期、蔵に嫁入りするところから始まり、酒蔵の古いしきたりに苦しみながら、しっかりと蔵を守っていく、そんな壮大なドラマです。私は観ていませんでしたが、話題になっていた朝の連続テレビ小説「マッサン」などに近い雰囲気なのかとも思いますので、ドラマにはまった方はいいかもしれませんね。
どちらも良作ですので、日本酒に興味のある方はぜひ!