2013-08-08
ビジュアル版 古墳時代ガイドブック (シリーズ「遺跡を学ぶ」別冊04)
古墳時代の王や民の暮らしぶり、古墳の移り変わりなど、ビジュアル重視で解説した一冊
一つの遺跡について掘り下げる「遺跡を学ぶ」シリーズの別冊第4弾「古墳時代」です。個人的に大好きな古墳時代について、ビジュアルを多用して解説してあり、とても分かりやすいですね。一つの項目に対して、テキスト2ページ・図像2ページで進んでいきますので、飽きずに読み進められます。「大人の図鑑」というイメージでしょうか。
説明文:「3世紀中頃から350年にわたって、日本列島に多数の前方後円墳が造られた。世界でも稀にみる巨大墳墓はなぜ造られ、いかなる社会的役割を負っていたのか。ヤマトと地方の王の関係、生産システムやムラの実態、東アジアとの交流などをビジュアルに解説する。」
「古墳時代」と言っても、時期に開きがありますが、その流れに沿って俯瞰できるのがいいですね。代表的な古墳の形である「前方後円墳」にしても、前期と後期では前方部の太さが違ってきたりと、変化が見られます。それをテキストで解説するだけではなく、写真やイラストを多用して見せてくれるので、イメージとして理解しやすいのがいいですね。パラパラと眺めているだけで楽しいです。
本書では古墳時代の概略を22の項目にわけて解説しています。古墳のかたち、副葬品、埋葬施設、埴輪、ヤマトの王、東アジアとの外交、居館と水利、ムラの実態、暮らしぶり、小区画水田、海民、最期の古墳など。それほどディープな内容ではなく、あくまでも分かりやすさ重視です。この時代に興味を持ち始めた方には最適な入門書になると思いますので、ぜひ探してみてください。