縄文土器ガイドブック
型式が難しい縄文土器を、豊富なビジュアルで解説。でもやっぱりややこしいです!
素人には見分けがつきづらい縄文土器を、豊富なビジュアルを用いて解説したガイドブック。正直なところ、あまりにも型式が細分化されすぎていて、この本を読んだ後でも十分に理解したというにはほど遠い状態ですが、大まかな把握はできました。
説明文:「小学生から大人まで、縄文土器は人気のある造形物。けれども博物館で「〇〇式」「△△式」といった暗号のような説明文を見ると、一気に関心がさめていく……。この「型式」など縄文土器を深く理解するためのキーワードを平易に解説し、列島の主要縄文土器を写真で紹介する。」
本書は、縄文土器の世界・「土器型式」を知ろう・縄文土器の不思議・縄文土器から見た縄文時代という、4つの章に分かれています。最初の章では、日本全国から出土している縄文土器について、地域ごとの特徴を述べられているのですが、これがさっぱり分からない(笑)。テキストと簡単な図で説明されるのですが、素人目には大差ないようにしか見えなくて、ほとんど飛ばし読みしてしまいました。
それに続く、土器型式の説明や縄文土器から分かる古代の生活についてなどの章は、初心者でも分かりやすいです。縄文土器の使われ方、文様の付け方、形のバリエーションなど、縄文人たちのアーティスティックな造形力が伝わってきて面白いですね。
実際のところ、縄文土器は本当に煮炊き用として作られたものなのか、どうやって使用していたのかなど、今でも分からないことだらけなのだとか。明らかに過剰な装飾が見られる火焔式土器など、実用目的で作られたものではないでしょうが、集落のどこに置かれてどうやって見られていたのかなどと想像するだけで楽しいです。
本書は、冒頭にカラー写真も多数掲載されていますし、図版も豊富に使用されていて、見ているだけでもなかなか楽しめます。しかし、やはり初心者にはやや難しいですから、そのつもりで読んでみてください!