2012-11-14
近江観音の道―湖南観音の道・湖北観音の道 (近江歴史回廊)
琵琶湖周辺の湖南・湖北エリアの仏さまを紹介する一冊。やや読みづらい感も
1999年に発売された、琵琶湖周辺の観音さまのガイドブック。近江の歴史を紹介する「近江歴史回廊」という取り組みには10の探訪ルートがあり、その中の「湖南観音の道」と「湖北観音の道」の2つをまとめています。
説明文:「全国で有数の優れた仏像のある滋賀県は「ほとけの国」と言われ、日本仏教の聖地でもある。十の探訪ルートの中の「湖南観音の道」「湖北観音の道」をまとめて「近江観音の道」として、分かりやすく解説。」
仏像ファンには有名ですが、琵琶湖周辺は観音の里を名乗るほど、観音像を中心に様々な仏像が伝えられています。湖南エリアは、紫式部の伝承も伝わる石山寺や、数多くの寺宝を伝える三井寺(園城寺)などの大寺院もあり、湖北エリアは小さめながら里の方々に守られた素朴な仏さまが多数おわします。
そんな土地の仏さまをエリアごとに順番に紹介しているのですが、画像がやや小さめで本文との関連も分かりづらく、基礎知識がないと理解しづらい構成なのが残念。私もこのエリアはまだ知らないことの方が多いので、テスト勉強をしているような読みづらさがあってやや苦痛でした。
近江の仏像の入門書としては、先日紹介した『近江若狭の仏像 (楽学ブックス)』の方が情報も新しく圧倒的に読みやすいですね。これを読んで、さらに知識を深めたい時に手に取るにはいいかもしれません。