
2016-03-28
円空を旅する (BT BOOKS)
漫画家・井上雄彦さんが全国の円空仏を巡る。貴重なスケッチも大量に収録!
「SLAM DUNK」「バガボンド」などを描いた人気漫画家・井上雄彦さんが、江戸時代に12万体もの仏像を彫った「円空」の作品を全国に訪ね歩いた様子を収めた一冊。
文章は同行したライターさんが書いていますが、井上さんの円空仏のスケッチが72ページも収録されているのが嬉しいですね。さすが味のある絵を描かれます。
説明文:「マンガ家・井上雄彦が江戸時代に12万体もの仏像を彫った「円空さん」に出会う。北海道、青森、岐阜、愛知、滋賀、三重を訪ね歩いて見た仏像の数、約1400体。描き下ろしスケッチ72ページ掲載。」
私自身も円空仏は好きで、岐阜エリアを中心に見て回ったことがあります。本書では、北海道・青森・岐阜・愛知・滋賀・三重を訪ね歩いて、約1400体もの仏像にお会いしています。円空仏の素朴な造形も素晴らしいのですが、それを嬉しそうに見つめる井上さんの表情や、仏さまを守ってきた地元の方たちの笑顔の写真なども多数収められていて、とても微笑ましいですね。
円空本や仏像本のような堅苦しさはなく、簡単な説明だけですぐに旅が始まっていますから、詳しく順序だって知りたいという人には向きませんが、初心者の方でも旅を追体験しながら身近に感じられるでしょう。
井上さんの描く優しい表情の円空仏の絵を見ているだけでも、ちょっと楽しくなってきます。気軽に楽しめる一冊です。