2011-09-05
古代史 謎めぐりの旅 奈良・瀬戸内・東国・京阪編
奈良好きの古代史ライターさんが各地の古代史スポットを紹介
古代史ライターの関裕二さんが、日本各地の古代史スポットを紹介するもの。先日読んだ「出雲・九州・東北・奈良編」の姉妹版に当たります。この本を片手に現地へ行くには、やや紹介エリアが散らばりすぎていますが、古代史好きが読んで十分に楽しめる内容です。
冒頭から舞台は奈良。しかし、古代史どっぷりではなく、有名な寺社や仏像の紹介が多く、良く言えばとっつきやすい、悪く言えば浅いセレクトに感じます。そんな場所でも、古代の謎の種をいくつも投下してくれていますが、大部分が「詳しくは拙著●●に…」と深まらないのが残念。短い紙面で舌足らずになっても仕方ないんですけどね。二章以降の、瀬戸内・関東のところも、普段はなかなか取り上げられないエリアだけに興味深く読みました。
最後の京都の章で明らかになることですが、著者は「奈良大好き人間」を自称しているのだとか。古代史が専門の方なので当然といえば当然ですが、京都で好きな場所は「奈良の匂いがする京都」と公言しているあたり、かなり共感できましたw