2011-08-25

古代史 謎めぐりの旅 出雲・九州・東北・奈良編

古代史スポットの分かりやすいガイド本。南北へ遠征したくなります

書店で古代史コーナーへ行くと、この本の著者・関裕二さんの著書で埋め尽くされている…と言っても過言ではないほど多作。そんな方が、全国の古代史関連の施設を、鉄道オタの風味を交えながらガイドしたのがこの本です。このシリーズにはもう一冊あり(奈良・瀬戸内・東国・京阪編)、奈良が分かれているのでちょっと読みづらいですね。

内容は、古代史に名前が登場するような遺跡や寺社仏閣などを、見開き2ページの文章で地域ごとに紹介し、次の2ページで画像などを掲載しています。「●泊のツアーだったら」といった設定があって、それに合わせて各地を回っています。各施設の細かい情報が掲載されているワケではありませんので、この本で目星をつけてから、情報をネットで探す、という使い方をするべきでしょう。

この手の本は何冊も読んでいますが、記紀だけではなく、東北や北陸の縄文遺跡もしっかり紹介されているのがいいですね。もちろん、出雲・宮崎・九州と、主たる舞台となった土地についても触れられていますので、古代史ツアーに出かける前には目を通しておきたい一冊でした。


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