日本の最も美しい名建築
近代名建築を集めた大型本。宮殿風・赤レンガ・擬洋風など、美しさにため息が出ます
明治から戦前までの日本の50あまりのの名建築を集め、大きな画像を用いてその魅力を紹介した一冊。宮殿風・赤レンガ・擬洋風など、バリエーションも豊富なので、建築の知識がなくても楽しめる内容です。
この時代の建築物は、ヴォーリズの名建築「大丸心斎橋店」のように一部保存の上で建て替え(ほぼ取り壊し近い)など、もう目にすることができなくなる可能性もあるだけに、特に貴重ですね。
説明文:「■王宮から礼拝堂、駅、学校、銀行、温泉まで日本の建築遺産を訪ねる。■明治から戦前までの名建築をみれば日本の発展の歴史がわかる!本書は、西欧の古典主義建築に影響を受けた壮大なネオバロックの宮殿から、辰野式の赤レンガの銀行、大工が見よう見まねで建てた擬洋風の学校、レンガ造の産業遺産、はたまた伝統的な木造建築の系譜を継ぐ近代和風の駅舎、世界的に著名なフランク・ロイド・ライトのホテル、果ては戦後モダニズムの美術館まで。住宅を除いた多種多様な珠玉の近代建築を収録しています。建築専門出版社ならではのマニアックな解説はもちろんのこと、地図も掲載していますので、実際に見に行くこともできます。」
どのページをめくってみても、くらくらしてしまいそうな建築ばかりですが、個人的に大好きなフランク・ロイド・ライトの作品「自由学園明日館」などたまりません!幾何学的なラインを多用していて、隅から隅までデザイン的です。いつかその中に身をおいてみたいですね。
まだ東京近郊にある物件であれば、いつか行ける可能性もあると思いますが、なかなか難しそうな名建築もいくつもあります。「旧日本郵船株式会社小樽支店」「青森銀行記念館」「岩手銀行旧本店本館」「旧秋田銀行本店本館」「山形県旧県庁舎」など、東北地方の主に銀行建築もまとめて収録されていて、指をくわえて眺めるばかりです。
そんな中、奈良からは「奈良ホテル」「旧奈良県物産陳列所」の2つの建築が収録されています。古いお寺や神社ばかりが注目されますが、奈良には素晴らしい近代建築も多数遺されています。この本をきっかけに、たくさんの方にそれに気づいてほしいと思います!