看板建築・モダンビル・レトロアパート
全国の看板・商店建築など、レトロ建築300件以上を掲載した写真集。たまらない一冊です!
日本全国の美しい建築物の写真を撮り歩いている写真家・伊藤隆之さんの写真集。各地から厳選した看板・商店建築、医療建築、遊郭、劇場・映画館、クラシックアパート、洋風住宅、モダン・レトロビルが300件以上掲載されています。写真サイズも大きくて見やすく、レトロ建築好きにはたまらない一冊ですね!
説明文:「明治末~昭和初期の商店街の街並み、看板建築、昭和の看板建築やレトロビル、同潤会や江戸川アパートなどのレトロアパートなど、愛好家が多数存在する昭和物件を選りすぐり、300件以上厳選、大きなサイズで掲載した写真集。」
色んなタイプのレトロ建築が紹介されていますが、圧巻なのが冒頭からずらりと看板建築(商店建築)がまとめて掲載されているページでしょう。
看板建築とは、関東大震災の後に多数建てられた、商店に多い建築様式のこと。木造2階建ての店舗兼住宅で、建物前面を平坦としていることが多いです。レトロなビルやアパート、銭湯などは、他の写真集でも見かけますが、看板建築をここまで集めたものは初めて目にしました。
その他、消え行く「同潤会アパート」などを収めた写真も多数掲載されていますし、資料としても貴重です。ニヤニヤしながら眺められますね。
ちなみに、奈良県からは、2つの物件が掲載されています。
●1926年に完成した奈良市のモダンビル「南都銀行本店(旧六十八銀行奈良支店)」
●1921年頃に完成した木造2階建てハーフティンバーの医療建築「杉山サロン(旧杉山小児科医院診療棟)」
しかし、後者の所在地表記が「奈良県大和郡」となっているのが残念!(もちろん大和郡山市です)惜しいですw
この方の著作は、『日本近代建築大全<西日本篇>』なども面白いですし、最近になって『死ぬまでに見たい洋館の最高傑作II』という本も出ているとか。合わせて読んでみたいと思います。
最後にメモ代わりに書いておくと、一番行ってみたいと思ったのが、京都府乙訓郡の洋風住宅「聴竹居」。和洋折衷のモダンデザインで、すべてがかっこいいです!いつか行きます!
●【参考ページ】京都府乙訓郡「聴竹居」 | 住まいは文化 | すむすむ | Panasonic
http://sumai.panasonic.jp/sumu2/bunka/2010_0810/index.html