
2014-05-21
平家語物 (上)―マンガ日本の古典 (10) 中公文庫
横山光輝さんの作!古典を漫画で分かりやすくするシリーズですが、やや詰め込み過ぎかも?
日本の古典作品を漫画界の巨匠たちが書き継いだ「マンガ日本の古典」シリーズの中のもの。源平の合戦を描いた「平家物語」は、大長編漫画「三国志」などを手がけた横山光輝さんが担当し、上中下の3巻にまとめています。
この世界も登場人物が多く、しかも同じ一門の似た名前が多いため、なかなか流れが把握しづらいのですが、漫画ならまだ理解しやすいかと思って手にとってみました。しかし、わずか3巻では全体を把握できる程度です。ダイジェスト版としては役に立ちますが、深い描写などはあまり期待しない方がいいでしょう。
説明文:「清盛の太政大臣昇進から壇の浦の決戦にいたる平家一門の栄枯盛衰を、無常観を主題に描いた軍記物語の最高傑作―。水滸伝、三国志などの中国戦記ものを長く手がけてきた巨匠・横山光輝が、中世日本の幕開けを告げる内乱の時代を活写する。平成九年度文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞受賞。」
平家物語の世界は、成り上がっていく平家、振り回される貴族たち、源氏の蜂起と分裂など、さまざまな視点があります。私もそれほど詳しくありませんので、まずは漫画から…と思って手にとってみましたが、気楽に読むには十分です。
ストーリーを整理した漫画で読んでも、登場人物を覚えるだけで大変ですが、あまり細かいことは考えず、流れを把握するにはちょうどいいかもしれません。文庫本でご紹介していますが、図書館には単行本が置いてあることが多いので、探してみるといいでしょう。