いこまん 1 (リュウコミックス)
奈良出身のイラストレーターの食いしん坊な日常を描いたコミックエッセイ。この本、好きです!
奈良県の桜井市出身(大阪在住)のイラストレーター兼漫画家「木村いこ」さんのコミックエッセイ。ジャンルは、ちょっとゆるい主人公の日常生活を淡々と描いたものですが、食いしん坊な方のため「食」成分が多め。読んでいて楽しいですし、ものすごく親近感が湧きますね。
説明文:「イラストレーターである著者の赤裸々な日常を描いた実録エッセイコミック。おしゃれカフェで注文方法が分からなくて緊張しまくったり、深夜にカップ麺を歩き食いしたり、風呂に入るのが嫌いでうだうだうだうだしたり、家でホラー映画を見て怖くて怖くて大騒ぎしたり……。この愉快で食いしん坊な愛すべき女は実在する!!! ちなみに『いこまん』とは著者「木村いこ」の愛称。」
主人公いこまんは、同居人の「トリさん」と暮らしていますが、ふたり揃って料理好き。冷蔵庫を開けるたびに一口ずつコンビーフを食べてみたり、妙に凝ったお料理を食べたりしています。
ビジネスホテルに缶詰になった時には、ここぞとばかりにコンビニでいなりずし・からあげ・サラダ・味噌汁などを買い込んでひとり宴会も(ちなみに、いなりをほおばって咀嚼8回目で味噌汁を飲むと美味しいのだとか)。こんなちょっとだけ「試してみたい」と思わせる小ネタが楽しいんですよね。
一番好きなエピソードは、深夜に「歩きカップメン」をするお話です。深夜にすれ違った男性が、歩きながらカップ麺を食べていたことから、その匂いの誘惑に負けて、コンビニでカップ麺を購入し、食べ歩きに挑戦しているのです!スープをこぼしたりしながらも、ちょっとした闇鍋感があって楽しいのだとか。人とすれ違ったら恥ずかしくて仕方ないような気もしますが、これ一度真似してみたいと思いました(笑)
しかし、決して食べるお話ばかりではありません。お風呂嫌いで、ちょっと怖がりで、夜型で、食いしん坊で、深夜の散歩が大好き。そんな筆者のゆるい日常に妙に共感してしまいます。
そして、この方が描く、ちょっとぷっくりとした人物や、美味しそうな絵もいいですね。表紙になっている「畳の上にあぐらをかいて、ビールを片手に『大トロ祭り』のチラシを読みながら、サバ缶やコンビーフを食べる女」の絵もすごく好きです(笑)
ちなみに、木村いこさんは「@iko1225」というTwitterアカウントをお持ちです。私も奈良繋がりということでフォローしていただいていますが、このツイートを観ながらだと、この作品はもっとリアルに感じられて、より楽しめます!
作中のいこまんは、仕事の合間などにコーヒーを飲む時には、ツイッターで「こしたいむん」(=コーヒータイム)とつぶやくのですが、作者の木村いこさんはそのまんま「こしたいむん」とつぶやいてます!マンガとリアルがシンクロして、思わずニヤリとしてしまいますね(笑)
私は漫画のことには詳しくありませんので、この作品が連載されている「COMICリュウ」という雑誌がどんなものか、どの程度の人気なのかは分かりませんが、この単行本は近所の書店ではあまり見つからず、正直なところ、探すのに苦労しました。普段はあまり漫画を読まないような方にもオススメしたい内容ですから、ぜひネットなどで探してみてください!