ひとり登山へようこそ!-女子のための登山入門
「女性ひとりで山へ行く」をテーマとしたコミックエッセイ。ひとり登山は楽しいですよ!
山ガールのブームの火付け役ともなったという作者さんの、読みやすいコミックエッセイ第二弾。本書では「女性が一人で山へ行く」をテーマとして、ぬるめの漫画に仕立ててあります。
以前、この筆者さんの山雑誌への掲載レポをまとめた『鈴木みきの 山の足あと』(漫画ではありません。感想はこちら)という本を読んで興味を持ち、著作を探して読んでみましたが、難しい話題を分かりやすく、そして楽しく見せてくれる良書だと思います。とても楽しく読めました。
説明文:「人気既刊『悩んだときは山に行け!』につづく「女子のための登山入門」第2弾。空前の「山ガール」ブームの火付け役の著者が、ひとりで山を愉しむコツ、技術、喜びを、笑いあり涙ありのマンガで紹介します。」
一人で登山へ行くこと(しかもそれが女性であればなおのこと)というと、やはり危険が伴うイメージもあり、世間からは白い目で見られがちです。また、一人で行動したくないという方は世の中に多く、肩身が狭い思いをする可能性もあるでしょう。
この本では、「ひとり登山」へ行った際の楽しさや爽快感、悲しさ面倒臭さなど、筆者が体験したあらゆることが書かれています。もっとも大きな理由としては、筆者さんのような自営業者は、仲間と日程を合わせづらいというものですが、決してそれだけではありません。
第2章の「私がひとりで行く理由」では、メリットとして、何でも自由に決められること・不安も喜びも増幅すること・ひとりだからかえって慎重になること・リーダーの後ろではなく自分が先頭に立つことで見えるものがあること、などが挙げられています。まさにその通りと納得できますね。正直なところ、ひとりで行動するといくらか手持ち無沙汰になる場面はありますが、初心者には意外とメリットが大きいと思います。
漫画の絵のクオリティはかなりアレですが、内容はしっかりしていますし、テキストで書かれているよりもスッと頭に入ってくるのもいいですね。ミニコーナーとして、ひとり登山にお勧めのコースやお勧めの装備や本なども紹介されているのも楽しいです。登山に興味がある初心者女性には特にオススメしたい一冊です。