鈴木みきの 山の足あと
山雑誌の読モデビューから現在までの山歩きレポをまとめた一冊。山へ行きたくなります!
山関係のコミックエッセイなどを手がける作者さんが、まったくの素人だった山雑誌の読者モデルとしての初仕事から、その後の取材記事まで、日本の山をレポートした記事を一冊にまとめた内容です。私は登山系の雑誌はそれほど熱心に読んでいませんが、おそらくこの方の記事はどこかしらで目にしているでしょう。
説明文:「『悩んだときは山に行け! 』など、コミックエッセイで知られる鈴木みきさんの、ヤマケイ初の単行本。鈴木みきが、『山と溪谷』『ヤマケイJOY』『富士山ブック』等の取材にかかわるなかで、登山者として成長していく姿を振り返ります。当時の記事と、それに対する後記という構成、そして、メインの写真に加え、イラストやマンガもふんだんに提供しています。奥秩父・雲取山や北アルプス・穂高連峰、南アルプス・白峰三山といったポピュラーな山をメインにしながらも、南アルプス・仙塩尾根や北アルプス・西穂~槍といった難コースも加わり、初級者だけでなく山慣れした登山者も楽しめる内容となっています。※鈴木みきさんは、2000年『ヤマケイJOY』の読者モデルとしてスタートしています。」
著者の「鈴木みき」さんは、現在では山登りに関するコミックエッセイなどを手がける、イラストレーター兼ライターのようなお仕事をなさってます。しかし、最初は山に登ってみたかっただけの普通の女性で、山雑誌の読者モデルに採用されたことがきっかけで人生が大きく変わったのだとか。山に登って写真を撮られるだけだったのに、自分で記事を書くようになり、編集部からニーズがあると聞かされると、イラストまで描くようになり…と、着実にステップアップしていったんですね。
本書では、2000年にイラストレーターの沢野ひとしさんと奥多摩・雲取山に登った初仕事から、北アルプス・奥穂高岳、南飛騨・位山、南アルプス・白峰三山、富士山、御嶽山、安曇野・美ヶ原、南アルプス・仙塩尾根、北アルプス・穂高岳と槍ヶ岳まで、雑誌に掲載された内容が収録されれています。そして、単行本のオマケとして、現在お住まいの近くの山、山梨県・飯盛山のレポートも掲載されています。
その成長の跡が見えるようでもあるのが楽しいですし、何よりも(雑誌記事ですから当然ですが)楽しそうにしていらっしゃるのがいいですよね。登山に興味を持ち始めた女性にはもちろん、いつまで経っても初心者の私のような男でも楽しく読めました。
技術的なことなどはそれほど触れられていませんので、山の楽しさを追体験するような気持ちで、気軽に読むといいですね。今すぐに山へ出かけたくなりますよ!