
2013-08-15
宗像教授異考録 第1集 (ビッグコミックススペシャル)
民俗学と古代史の謎を解き明かす大人のコミックス。読み応え抜群!夢中になりました!
大学教授・宗像伝奇(むなかたただくす)が、民俗学と古代史をテーマに、日本各地に伝わる謎を解いていく、星野之宣さんによる読み応えのあるコミックスです(Wikipedia)。
シリーズ自体は1990年頃から始まっていて、これまでに『宗像教授伝奇考』(全6巻)、その続編となる本作『宗像教授異考録』(全15巻。1冊1,300円です!)とあります。短編を積み重ねていくスタイルで、テンポよくグイグイ引きこまれました。
龍伝説・サルタヒコ・古代の製鉄・七夕伝説・道成寺・虫めづる姫君・源氏物語・竹取物語と浦島伝説など、日本各地の伝承をベースとして、それに新たな味付けを加えて興味深い読み物としています。
もちろん、現在の学説に従っているものばかりではないでしょうし、何回も地面が陥没して命を落としかけたりと、漫画的な演出もあったりします。まさしくインディー・ジョーンズ的なものに思えますが、もうちょっとバタ臭くて「現代の大人の『学研ムー』」のようなイメージでしょうかw
私は漫画雑誌は読まないので、ビッグコミックスなどに連載されていた当時のことは全く知りませんでしたが、2012年秋に MIHO MUSEUM で開催された「土偶・コスモス展」に作品が土偶を扱った回の原稿が展示してあったり、物販コーナーで購入できるようになっていたのです。連載当時には私もまったく興味がなかったカテゴリーですが、今はむさぼるように読みました。
もちろん誰にでもオススメできるような内容ではありませんが、古事記などの世界観や民間伝承や民俗学に興味がある方であれば、ニヤニヤしながら楽しめるでしょう。ぜひ探してみてください!